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気付いてしまった

ある本を読んでいる。
その本の本筋とはずれるけれど、考えさせられることがあった。

私は「自己満足」というのをしたことがないかもしれない。
自分のやった何かに対して、自分で満足する。
そんな経験はほとんどないように思う。

SNSが台頭するずっと前から、私が自分に満足するのは他人に評価された時だけだった。
評価されたくてやっている、みたいなことも多かった。
今でいう「いいね!」を得られたら自分のやったことに満足するのだ。

大学受験のときはそれがエスカレートして、同級生たちをあっと驚かせてやりたい、羨ましがられたいという一心で毎日長時間勉強して、まあまあ名の知れた大学に入った。
興味のある学部に入ったわけではなく、とにかく大学のネームバリューで決めた。
だから後々学部の授業に興味が湧かなくて困ることとなった。

SNSのおかげで、「いいね!」は得やすくなった。
でも益々、他人からの評価でしか自分を認めることができなくなった。
「いいね!」が少ないと不安にもなる。
こうして他者依存の状態になった。

自分で自分を「いいね!」することはとても難しい。
長年の積み重ねで、まず他人の評価が気になる。
癖になってしまっている。

そんな状態のせいか、最近は自分にとって何が楽しいのかよくわからない。
何も楽しくないような気がしてくる。
どれをやっても、他人の評価目当てなのでは?と考え始めてしまう。
じゃあ本当に自己満足できる、楽しいと思えることってなんだろう。
そんなの、ひとつもないのでは?
……愕然とした。

どれもこれも、大して楽しくないのかもしれない。
他者評価のためにやっているだけで、本当はそんなに楽しくないのだ。
気付いてしまった。

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