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【営業マン編①】慶應法という学歴を捨てて新卒オープンハウスへ

こんにちは。
下記の続きの投稿となります。
今回は営業マンとしての話です。

営業マンの話をする前に、少しオープンハウスの軸とする考え方のお話させてください。というのも、その考え方が営業マンとしての行動に直結するためです。

お客様は何を求めているのか

オープンハウスに入社して社長から発せらる言葉の軸は基本コレでしたし、オープンハウスの成長を支えた考え方もコレだと思います。非常に当たり前の言葉ですが、非常に奥が深いです。オープンハウス社員の行動において、迷った際に立ち返る考え方です。カッコよく言えば、マーケットインな思考でしょうか。商品のみならず行動や意思決定もこの考え方をベースとします。

自分ならどうするのか

これも社長からよく出る言葉の一つです。人は情報を集められても決めることを躊躇する生き物です。決めてほしいのです。それは家を売る上でも重要で、顧客は自分で家を買っているようで、最終的には営業マンがお薦めしたものを買います。意思決定権限を持たない人物であれ、情報を集めた末、自分ならどう動くかの回答を持つことは非常に重要というわけです。

前置きが長くなりました。早速、営業マン時代の話に移ります。僕の営業への考え方は、3つです。これをベースにストーリーは進みます。

僕の営業に対する捉え方

・営業とはビジネス戦略と同じである
・営業は恋愛と同じである
・営業は仮設検証の繰り返しである

第4話 営業にコミュ力は必要ない

 僕は入社当初、コミュニケーション能力は低かったと思います。今も、多少人に慣れましたが、決してコミュニケーション能力が高いわけではありません(...Evisjapみたいなコミュ力があればと何度おもったことか)。とはいえ、家は売れました。入社して2週間で初契約、そこから年間25棟販売し、年間の販売総額は20億近くになっていました。何が売れる要因だったのか、それは信頼獲得能力です。

第5話 信頼、それはスピード

 僕が最初に習慣づけたスキルはメールに即レス、電話にすぐでるということです。これで家は売れました。 
 人は会話力の高いひとではなく、信頼できる人から家を買います。ではどうすれば信頼されるでしょうか。恋愛に置き換えましょう。ライン返信が早い、電話にすぐ出るような彼氏とレスポンスの悪い彼氏はどちらが浮気を疑われやすいでしょうか。もちろん後者です。他の女を構ってるんじゃないかと疑われるわけです。両者の違いはレスポンス、スピードです。この事象から、人はスピード対応やレスポンスの速さで信頼することがわかります。ただ、早いだけで信頼されるというのは論理の飛躍があるように感じます。その構造をお話します。
 早いという言葉は別の何かと比べて早いということを意味します。言い換えると、優先するという表現になります。他の女よりも貴女を優先する。特別扱いする。特別扱いって気持ちいいですよね。「彼女だから」「ゴールドメンバーなので」「お客様のようなアッパーマスの方限定で優先して」等、様々な場面で優先表現を使い、特別感を演出します。その最初にあるのが「早い」ということなわけです。
 早さ→優先→特別扱い→気持ちいい→信頼
と繋がります。


第6話 みんなに好かれなくていい

 僕のターゲット顧客は年収1,000万円で予算7,000万円以上の人、得意エリアは港区渋谷区、高価格物件を売りまくる。
 営業マンとなると皆さん最初に陥るのが、すべてのお客様から平等に買ってもらえる営業マンになろうとすることです。ここはビジネス戦略に置き換えてお話しましょう。ユニクロってご存知ですよね?ファーストリテイリングが展開するアパレルです。リーズナブルでオシャレなファストファッションを扱うグローバル企業です。彼らの戦略はシンプルです。「庶民を主たるターゲットに低価格でオシャレな商品を提供する。富裕層に買ってもらおうなんて思ってない」というわけです。天下のユニクロでさえ、顧客を選んで成功しています。一営業マンだって注力するお客様を選んでいい。そう考えました。まずは素の自分を好いてくれる顧客をファンにする。僕にとってのその顧客層が年収高めの顧客だったわけです。
 なぜ、年収高めの顧客から好かれたのでしょうか。それは僕が営業をしなかったからだと思います。年収の高い顧客はこれまでの人生そこそこうまくいっています。これまでの意思決定が正しかったからです。自分の決定に自信があります。ゆえに、営業マンには意思決定に関与されたくありません。ぼくが徹底したのは鮮度の高い良い情報を供給し続けることで、情報の網羅性を担保し、豊富な選択肢を与えることでした。これが高年収層にヒットしたわけです。

(参考)
ファーストリテイリングは、ユニクロで成功した結果、高年収な顧客層を開拓するために商品ラインナップの拡大を図ります。その一手がリーマンショック後のセオリー買収です。そして、セオリーとユニクロの中間ブランドであるプラステの展開です。つまり、ファーストリテイリングはユニクロで庶民をファンにした後に、高年収層の開拓を図ったわけです。一つを極めてから次への典型例ですね。

第7話 売りたきゃ会え、接触しろ

 家を売る上で重要な行動上のKPIは何だと思いますか?それは接触です。顧客と対面で会うことです。これはやってみるとわかりますが、どれだけメールや電話をしようとも対面で会うことに勝ることはありません。話が弾まなくとも、何時間も一緒に過ごせば自然と打ち解けるのが人間です。いかに会う機会、そしてその時間を延ばせるかが営業でうまくいくかの重要なポイントです。恋愛でも同じです。デートに来てくれたらなんとかなるかもしれませんが、そもそも会えなきゃはじまりません。だから『お茶だけ』など非常にスナックにした表現が流行るわけですね。営業でもそうです。『ほんの5分、10分で終わりますから』と言いながら、1時間になることも多々あります。いかにお客さんと一緒の時間を過ごせるか、これによって意思決定は大きく変化するのです。

(エピソード)
 とある世田谷の物件を提案して、お客様が気に入った状態になったので上司にクロージングしてもらおうと来店したときのことです。家を買うというのは一大イベントですから、いざ買うとなると皆さんビビります。結局クロージングはできず、その日はお見送りする形となりました。しかし、そこで上司は諦めません。お見送りのタイミングで、『ご自宅までお送りするついでにお気に召されているのであれば最後にもう一度物件の前を寄っていきませんか?』とお誘いしました。結果、お客様は物件を前に『買います』ということで成約にいたったというエピソードがあります。これも、最後までお客様と対峙し接触時間を重ねた結果だと思います。※もちろん押し売りなんてしていません

さて、今回は営業マンとしての基本をベースにお話ししました。
次の投稿は少しテクニカルな部分にも触れていこうと思います。

続きが気になる方はスキしてくださいm(__)m



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