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ベン・ベックマンに罪はない

ベン・ベックマン、漫画『ワンピース』に出てくるしぶーいイケオジだ。(オジだよね…?)

私も彼のことをカッコいいと思うし、煙草の似合う素敵なおじさまだと思う、ぶっちゃけ好きだ。でも、ワンピースの中で好きな登場人物に彼を挙げる人が苦手なのだ。そう、彼には罪はない。

きっかけは中学生の頃、知り合いとワンピースの好きなキャラクターの話になった時。当時私はチョッパーとゾロが大好きだった。しかし、それを言うと知り合いは呆れた顔をして、

「あ〜、出た出た。ミーハーだなぁ、ワンピース好きを名乗るならベン・ベックマンぐらい言わなきゃ〜」

としたり顔で言ってきた。

その時は特に、なにか強烈な感情に苛まれたわけでもなく、嫌だなとは思ったけれどそれ以上でもそれ以下でもなかった。

だけど、それからは

「好きを名乗るなら王道を少し外れなきゃ、ミーハーじゃなく好きに個性を出さなきゃ」

という意識が私の中にじんわりと浸食していって、何かを好きになることに対して勝手にプレッシャーを感じるようになっていた。

今ではわかる。私が苦手なのはベン・ベックマンが好きな人ではなく、自分の価値観を押し付けてくる人だし、そもそもそれら全ては自分で自分にかけた呪いであって、私の他人軸が根本的な原因である。

それでも、理解しているからといって長い間育んでしまった苦手意識が無くなることはなくベン・ベックマンの呪いはとけていない。

そもそも私はミーハーなのだ。王道が好きなんだ。好きなものは好きなんだ。なにが悪い。

なにが悪い、と第三者の存在を立ててしまっている時点でまだまだ呪いから解放される日は遠い気がする。

他人軸の呪い、もといベン・ベックマンの呪い

この呪いは私の人生のテーマだ。


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