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LOUD組はいつデビューしますか|オーディション番組『LOUD』

私はオーディション番組をあまり視聴しないが、
唯一しっかり見たオーディション番組が2021年放送のLOUD

J.Y.ParkPSYが人材を奪い合う」
という斬新なコンセプトに惹かれて視聴した。

番組最大の見せ場は終盤のドラフト。
J.Y.ParkとPSYが欲しい参加者を指名し、
J.Y.Parkにだけ指名された参加者はJYPへ、
PSYにだけ指名された参加者はP NATION(PSYの会社。以下Pネ)へ、
両者に指名された参加者は、自ら所属する会社を選ぶというシステム。

このドラフトは非常に斬新なシステムで、番組の売りでもあったが、あまりにも挑戦的すぎたために、色々と波乱が起き(後述)、
それがLOUD組の長すぎるデビュー延期につながっているように思う。

番組終了後、Pネ所属組は「TNX」としてデビュー。

JYPからデビューが決まった子たちは、まだデビューしていない
LOUDの放送終了からもうすぐ3年経つにもかかわらず、計画の発表などデビューの兆しすら見えない状態。

私はLOUDを熱心に視聴していたし、今でもJYP組(とコウキ)のデビューを待っているので、
改めてLOUDについてゆっくりと語っていきたい。

JYPのLOUD組についてだけ読みたい方は、
目次から「JYP組はどうなった?」に飛んでください!


LOUDの日本人参加者

今更だけどLOUDの日本人参加者を紹介。

アマル

本名・満行亜丸(みつゆきあまる)さん
参加当時16歳。現在18-19歳と思われる。
JYP練習生
ボーカルの技術が高かった。

アマルのは安定していてピッチに正確であるだけでなく、表現力も非常に高かった。

番組前半ではJ.Y.Parkが、自社の練習生であるアマルを誇らしげにPSYに自慢する場面が多く見られた。

しかし番組後半に入ると、J.Y.Parkはアマルに対し、
既存の歌手の真似をしている
いつものダメ出しをし始める。

このダメ出しは、実力があるメンバーに対し、
J.Y.Parkが頻繁に行う「最後のダメ出し」なので、
「歌唱力を認められている証」とも言えるが、
ときどきそのダメ出しを受けたまま本当に脱落させられる参加者もいるので注意が必要。

アマルもかなり追い詰められていたようで、
日本にいるお母様に弱音を吐く場面も放送された。

それでもアマルは番組終盤で、
「外国人としての、韓国での孤独な練習生生活
という自分自身の苦悩をパフォーマンスに昇華させる。

このパフォーマンスにより、
J.Y.Parkに「アマル自身の歌だった」と認めさせるという、
感動的な展開を迎えて視聴者を大いに安堵させた。
(てかふつうに歌うますぎやねーん)

アマルはドラフトでJ.Y.ParkとPSYの双方から指名を受けたが、
さすがにJYP練習生がJYPを裏切るはずもなく、JYPを選択
その後のファイナルステージも勝ち残り、JYPでのデビューが確定した。

アマルはお祖母様のために花の写真を撮って送るなど、非常に家族思いであるようだし、
家族の皆様もアマルがデビューしないことを心配なさっているのではないだろうか。

何よりも、メジャーなKPOPグループでは初とも言える日本人メインボーカルの有力候補なので、私はデビューを心待ちにしている。(心待ち3年😢)

ケイジュ

本名・岡本桂樹(おかもとけいじゅ)さん。
参加当時13歳、中学二年生。現在は15-16歳。
まだ幼い感じだったが、すでに韓国ウケしそうなビジュアルを持っていた。

タップダンスをやっていたとかでダンスが非常に上手く、ボーカルも才能がありそうだった。
何よりもスター性に溢れ、投票でも非常に人気があった。
(序盤は練習生におされて順位が低かったが、後半でどんどん人気を伸ばし、終盤では2位〜3位を推移し、1位の週もあった。)

LOUDは日本人視聴者は少なく、視聴者の多くが韓国人だったので、ケイジュは日本人票がなくても人気上位だったということになる。

終盤のソロステージでは、途中マイクが落下したものの、落ち着いてパフォーマンスを終える。

このパフォーマンスはJ.Y.Parkに
「スター性があるのではなく、すでにスターだ」
「Rain(ピ)を思い出す」
ベタ褒めされた。

Rain(ピ)はJ.Y.Parkが最初に成功させた男性スターで、今のところソロ歌手としてはJYPの最高傑作でもあるので、
おそらくJ.Y.Parkにとって「Rain(ピ)を思い出す」は、最大級の褒め言葉だと思われる。

ケイジュもドラフトでJ.Y.ParkとPSYの双方から指名を受け、
(他の練習生が次々とPネを選ぶ中)JYPを選択

ファイナルも勝ち残り、JYPでのデビューが確定した。

コウキ

本名・田中煌己(たなかこうき)さん。
参加当時12歳
クランプダンスの世界大会で数々のタイトルを所持するダンス猛者。

当時「小学生が出ているの?」と驚いたのだが、
2008年生まれなので、たぶん中学一年生。

初登場からJYPとPSYの度肝を抜き、
韓国でも大きな話題を巻き起こしたコウキ。

私はKPOPアイドルにダンスの実力はあまり求めず、
「ダンスより歌の実力があってほしい、
ダンスは適当で良いが歌が上手くないと聴かない」
という考えの絶対的ボーカル主義者なのだが、
コウキほどずば抜けて上手いダンスならずっと見ていたいし歌はどうでもいい。

しかしコウキは歌もそこそこ上手いみたいだった。
下の『神メニュー』(Stray Kids)のカバーでは、
コウキが結構歌えることが分かるし、何よりもダンスがカッコよすぎる。

なんという逸材!

話題性は抜群で、かわいい見た目のおかげか人気も高かった。

しかし懸念されるのはあまりにも児童である点。
精神的には成熟しているのかもしれないが、
見た目はどう見ても、背が伸びる前の子供。
こんな子にアイドルやらせるなんて児童労働にしか見えないよ。

どうするのかな、と思っていたら、
ドラフトではやはりJYPは指名しなかった。
PSYも「実力は申し分ないが、バランスを考えると…」と言葉を濁し、指名しなかった。
しかし最終的にPSYが「やっぱり」と指名し、Pネからのデビューが決定。

しかし、放送終了後、
Pネのデビュー組からの離脱が発表された。
(まあコウキの人生を長期的に考えたら、正しい判断だったのではないだろうか。)

「もっとかっこいい姿になって戻ってきます」
という直筆の手紙を残し、表舞台から姿を消したコウキ。
今でもPネの練習生をやっているはずだが、
いつデビューしてくれることやら。
あの頃は子供だったが、もう3年経つので、すでに高校生だ。

SNS上では、あのクランプダンスの才能が埋もれてしまっていることを残念がる声が聞かれるが、
私はKPOPスターとしてのコウキを今も待っている。(今後についての憶測は後述)

ハルト

本名・前田晴翔(まえだはると)さん。
日本でバレエをやっていたが、
韓国でK-POPアイドルになる夢を捨てきれず、
練習生になるでもなく、事務所と契約を結ぶでもなく、単身でとりあえず韓国に引っ越してきたというヤバい行動力の持ち主ハルト。

LOUDではあまりにもバレエすぎるダンスのために、
ファイナルまで残ることができずに途中で脱落した。

しかしボーイズ・プラネット出演を経て、
昨年9月にTOZとしてデビューしたそうだ。

TOZ

努力が報われたようで良かった。

ドラフトでの波乱


前述の通り、
終盤のドラフトではJ.Y.ParkとPSYが欲しい参加者を指名し、両者に指名された参加者は、自ら所属する会社を選ぶというシステム。

このドラフトで、両者から指名を得たモテモテの参加者は8人。
うちJYP練習生がアマルとゲフン。
Pネの練習生がジュニョクとギョンジュン。
いずれの練習生でもなかったフリーの参加者が、
日本人のケイジュ、韓国人のイェダム、作詞作曲の才能があるウンフィダニエルだった。
この中で、練習生だった参加者は、それぞれの所属の会社を選んだものの、フリーの参加者は、
ケイジュ以外は全員がJYPを蹴ってPネを選択。(😵)
なんで!?と私も驚いたが、J.Y.Parkはもっと驚いただろう。(というか、明らかに不機嫌になった)

大手でデビューする機会を蹴るという彼らの判断は、凡人である私にはなかなか共感しづらい。
もちろん過去にはJYPを蹴ってBIGHITに行って大成功した奇人もいたが、それは奇人の行動であって、
普通はある程度の成功が約束されたJYPでのデビューを選ぶだろう。

まあPネを選ぶ気持ちは分からなくはない。
番組内では、練習生はオーディション期間内にJYPと Pネを往来し、JYPで練習する機会も、Pネで練習する機会も両方与えられていた。

放送内容を見る限りだと、
JYPはいつもの感じで、オーガニック食堂だのエレベーターで出るキレイな空気だのをアピール。
PネはPSYと一緒に踊りまくりはしゃぎまくり。

参加者の多くは高校生だし、そりゃあ有機野菜よりヒップホップ精神の方が大事に決まっている。
多少不利でもPネの仲間とともに成功したいと思ったに違いない。
だから、あのドラフトは、やらせがなくて本当に参加者の意思が尊重されているという意味で、
非常に画期的ではあったと思う。

そんな中でケイジュだけがJYPを選択
J.Y.Parkは最後の面目が保たれ安堵の表情だった。

ケイジュがJYPを選択した理由は不明だが、
考えられる理由としては、

・同じ日本人であるアマルへの信頼、
・知名度も会社規模も圧倒的にJYPが上であること、
すでに日本人アイドルが多数所属している安心感

などが挙げられるだろう。

いずれにしても、韓国では外国人であるケイジュの立場で考えれば、
JYPを選択したのは非常に冷静な判断だったと思う。

P NATION組はどうなった?

コウキ以外は『TNX』としてデビュー

最終的にPネでのデビューが決まったのは、
日本人のコウキ、
韓国人でPネ練習生だったテフン、ギョンジュン、ヒョンス、ジュニョク、ソンジュン、
韓国人で作曲の才能を見出されたウンフィの7人

このうち離脱したコウキを除く6人で「TNX」としてのデビューが決定した。
2022年5月、デビュー曲の'비켜 (MOVE)'がリリースされる。

このデビュー曲は個人的には好きだったけど、
せっかく作詞作曲の才能があるウンフィを採ったのに、ウンフィにタイトル曲を作らせないことに少しがっかりした。

タイトル曲を作らせるのはハードルが高いことは分かっているけど、
個人的にはStray Kidsや(G)I-DLEのような、
自主性を売り込めるアイドルを期待していた。
しかしTNXは作曲以外の面でもメンバーたちのクリエイティビティを活かそうという気概を感じられず、既存のアイドルたちとあまり変わらない方向性の売り方に、
「これで売っていくのは難しいのでは?」
と感じてしまった。

Pネはただの中小事務所ではなく、
所属アーティストは社長のPSYに負けず劣らずの強烈なキャラクターが揃っていた。

社内恋愛でCUBEを追い出されたヒョナイドン
さらにJessi(ジェシー)、MAMAMOOのファサ
ラッパーから歌手に転向したHeizeなど。
(このうち何人かはすでに退社しているが)

だからTNXにも既存のアイドルとは一線を画した強い個性を期待したのだが、ファン以外には個性をアピールできていないように見える。

デビュー翌年の2023年には、エースのジュニョクが不安症状で活動休止。

ジュニョクは約1年間の休止を経て2024年に復帰したものの、まだグループ自体がヒット曲に恵まれず、苦戦しているように見える。

コウキはデビューできるの?

Pネで練習生をしているはずということ以外、
特に情報がないコウキ。

しかし噂によれば、Pネは次のボーイズグループのデビューも準備していて、
その中心メンバーにコウキを考えているとか。(あくまで噂。)

PネはLOUDのドラフトで自社を選択したものの、最終的に脱落となったダニエル・ジェガルを見捨てずにソロデビューさせたので、ある程度の義理堅さは期待できる。

だからデビュー確定という状態で預かっている以上、コウキも一生デビューさせないということはないと思う。

それから、LOUDで途中脱落となったものの、
PSYが作詞の才能を絶賛したキム・ドンヒョンという少年がいた。

内気そうで実力を発揮しきれなかったものの、
ラップにクリエイティビティがあり光る才能があったキム・ドンヒョン少年。

キム・ドンヒョン

PSYは彼をPネの練習生に採用したらしいので、
もしかしたらコウキと同じグループでデビューするのかもしれない。 

(個人的には、こっちの方が個性豊かなメンツになりそうで楽しみ)

なんにせよ次のボーイズグループを出すためには、
TNXのある程度の商業的成功は必要だろう。

JYP組はどうなった?

アマルとケイジュを含むJYP組のその後

最終的にJYPでのデビューが決まったメンバーは、
日本人のアマル、ケイジュ、韓国人のゲフン、ドンヒョン、ユンミンの5人

韓国人の3人を簡単に紹介すると、

まずは韓国人のJYP練習生で、おそらくリーダーと想定されるゲフン
放送当時17歳で、現在は19-20歳。

ゲフン

練習生期間はLOUD放送時点で5年2ヶ月
LOUD放送から3年近く立つことを考えると、もう8年ぐらい練習生。(メンタル面が心配になってくる…)

小6から練習生をやっているので年齢は若いが、練習生としてはStray Kidsのチャンビンより先輩らしい。

長い練習生期間に裏打ちされた総合的な実力は、グループの屋台骨となるだろう。
ゲフンを初めて見たPSYが、J.Y.Parkに
「どうして(5年も)デビューさせなかったんですか?」
と質問するほどだった。

続いて、放送当時は全くの素人だったドンヒョン

ドンヒョン

放送当時14歳で、今は16-17歳。
歌もダンスも未経験だったものの、アイスホッケーをやっていたらしく、身体能力に自信はあったようだ。
ダンスの吸収能力は高いようだったし、愛嬌のある笑顔が印象的だった。
J.Y.Parkはドンヒョンのスター性を絶賛。
何が何でも手放さないと言いたげな寵愛ぶりだった。

アマル、ケイジュ、ゲフン、ドンヒョン。
J.Y.Parkは、元々この4人はデビューさせる気満々という感じだった。

J.Y.Parkはこの4人に加えて、
作詞作曲ができるウンフィダニエル
さらにダンスに表現力のあるイェダムをデビューさせるつもりだったようだが、
この3人はドラフトでPSYからも指名があり、
なんとJYPを蹴ってPネを選択
このときのJ.Y.Parkの屈辱的な表情は見ていて辛かった。

それで困り果てたJ.Y.Parkは、元々他社の練習生
ダンスもボーカルも実力が高かったユンミンを追加。

ユンミン(当時20歳。詳しくは後述)

ファイナルを乗り越え、5人でのデビューが決まった。

左からドンヒョン、アマル、ゲフン、ケイジュ、ユンミン

放送終了後しばらくは「JYP LOUD」としてYouTubeの更新をしていたものの、チャンネルは2021年の年末を最後に更新されなくなった。

2023年4月、ユンミンがJYPを退社したと噂が。
というのもユンミンがインスタの個人アカウントを開設したとかで、
デビュー前のJYP所属アイドルがインスタを開設できるはずがないので、
これはJYPのデビュー組から離脱したに違いないと。
私はニセモノのアカウントかもしれないと思って信じなかったのだが、
さらにユンミンが歌番組に出演して自由に歌っている映像まで流れてきて、
これはどう見てもJYPやめてるわ、と絶望した。

個人的に、
J.Y.Parkは番組終盤まで、ユンミンを気に入っているようには見えなかった。
長く練習生をやっていたから実力はあるが、J.Y.Parkが最も大切にするナチュラルさがないとずっと言っていた。
結局、J.Y.Parkはユンミンを選んだが、それは課題が克服されたからではなく、ダニエルやウンフィ、イェダムなど想定されたメンバーを獲得できなかったために、仕方なく採用したように見えた。
(個人的には、ユンミンは他メンバーへの面倒見もよく最年長の役割を果たしているように見えたし、歌もダンスも上手くて逸材と思ったのだけど)

当時からのJ.Y.Parkとのひずみが、その後のJYPとの信頼関係に影響を及ぼしたのかもしれない。離脱は残念だけど、本人が選んだことなら仕方ないと思う。

その後はJYPの社屋近くの目撃情報で、アマル、ケイジュ、ドンヒョン、ゲフンがほかの練習生とともに7、8人で行動しているとの情報が出回り、

JYPはデビュー人数を増やしているのでは?

という憶測が広まる。

株主総会ではJYPは毎回、
翌半期の企業計画について発表するが、
LOUD組については
「2023年上半期デビュー」→「2023年下半期デビュー」→「2024年中にデビュー」
とずっと先延ばしにし続けている状態。
2024年上半期の株主総会では、株主の質問に対し、
デビューメンバーの入れ替えを行っている」と回答したらしい。

今のところ、2024年下半期にデビューするということになっているが、正直いって信用できない。

2024年7月にはアマルケイジュがショッピングモールを歩いている近影写真がSNS上で拡散され、「とりあえず二人は元気っぽい」ということが分かった。

JYPはLOUD組をなぜこんなに放置しているの?

納得できないのは、
JYPからデビュー延期について何の説明もなく
ユンミンの離脱についても何の説明もなく、
噂話と盗撮写真だけで状況を把握しなければならないこと。

せめてStray Kids先輩のMVに出演するとか、
そういう「大切にしているよ」というサインがあればこちらも安心するのに。

こちらの記事でもJYPの将来を憂いたが、
Stray Kidsが再契約してくれたとはいえ、
再契約後はJYPの取り分が減るのだから、
JYPにとっても、Stray Kidsの後を継ぐ本国向けボーイズグループは絶対に必要だ。

本来ならすでにデビューから数年経ち、
ファンが付き始める時期にさしかかっていなければならないのに、
まだデビューもしていないなんて大丈夫か?

個人的に昨年まで(2022年-2023年前半)は、
ガールズグループの激戦時代だったと思う。
JYPの自社グループであるNMIXXはさておき、
IVE、LE SSERAFIM、NewJeans、少し遅れてKiss Of Lifeなど超大型新人が次々と登場。

しかしボーイズグループはどうだろうか。
もちろんBOYNEXTDOORなどデビューしたグループもあったが、長期的に見れば穴場だったように思う。

しかし2023年末から2024年は状況が変化する。
ZEROBASEONEを皮切りにRIIZETWSなど大手の新人が次々と登場。
JYPがぐずぐずしている間に、ボーイズ第5世代の幕が開かれてしまった。
しかも総合的な大衆ウケレベルは第4世代よりも一段高くなっている。
大手でなくてもn.SSignやバーチャルアイドルのPLAVEは健闘しているが、
オーディション番組から誕生したFANTASY BOYSや、CUBEの新人NOWADAYSは苦戦ぎみの印象。
この激戦市場を今からJYPのLOUD組が制するのは非常に難易度が高い。

よほど上手にプロデュースすれば可能性はあるが、
今のJYPには正直、超人的プロデュース力は期待できない。
Stray Kidsのような自主制作グループにすれば可能性はあるものの、LOUDを見た感じだと、作詞作曲ができるメンバーもいなさそうだ。

先述の通り、LOUD番組内のドラフトで、
ウンフィ、ダニエルという二人のクリエイター参加者がJYPを蹴ってPネに行ってしまったのがそもそもの問題。

おそらくJ.Y.Parkはこの二人をグループに加えて、
Stray Kidsのような自主制作グループを作るつもりだったに違いない。

そもそもJYPは「ガールズグループの名家」であって、男性グループのプロデュースをあまり得意としていない。
ソロ歌手のRain(ピ)は成功したものの、
2PMの人気は同時代のBIGBANG(YG)とSUPER JUNIOR(SM)に及ばず、
GOT7の人気は同時代のBTSとEXO、Wanna Oneに及ばなかった。
もちろん2PMとGOT7はメンバーの魅力によって今でも人気があるが、
正直言ってJYPの男性プロデュースが特別に優れているとはいえない

JYPのボーイズグループで最も成功したのはStray Kidsで、彼らは3RACHAが作詞作曲した楽曲でカムバックするセルフプロデュースのグループだ。
一度成功したらその手法にこだわるJYPのことだから、今後もできることならボーイズグループは自主制作で売り出したいだろう。

「Stray Kidsの弟分」で、
しかも同じ「セルフプロデュースのアイドル」となれば話題性は抜群だし、
ウンフィ、ダニエルの制作組3RACHA先輩との対談なんて夢も描いていたかもしれない。
しかしドラフトで二人に蹴られたことで計画は破綻。夢早くも夢破れることになった。
この辺りでJ.Y.Parkのモチベーションはダダ下がりだったに違いない。

さらにStray Kids先輩がその頃から人気が爆発的に伸びたので、社内の人員がStray Kidsのサポートに割かれ、LOUDのデビュー準備が後回しになっていったのかもしれない。

それでもJYP-LOUD組のデビューが楽しみ

JYPがメンバーの入れ替えを行っているということなので、
おそらくLOUD組は、アマル、ケイジュ、ゲフン、ドンヒョンに数人を加えて、7、8人の多人数グループでデビューするだろう。

そこに楽曲の制作ができるメンバーを加え、自主制作として売り出すのかは今のところ不明だ。

しかしどれほど延期にされようと、私には
LOUD組のデビューを楽しみにする理由がある。

昨今はK-POPの日本人メンバーが非常に増えたが、どちらかというと実力以外の部分を買われたんだろうなという人材が多く、特にボーカル面では日本人メンバーに期待することはあまりなかった。
日本人として、K-POPのメジャーなグループに日本人が増えるのは当然嬉しいが、私はK-POPアイドルに実力(ダンスではなくボーカルの実力)を求める派なので、現状にもどかしさも感じていた。

しかしアマルケイジュは、
「日本人だから」ということを抜きにしてもメンバー入りすると確信できるような、世界に通用する人材だと思う。

今までKPOPのメジャーなグループで、
日本人のメインダンサーはいても、
日本人のメインボーカルはいなかった。

(私の無知だったらゴメン!)

アマルはJYPからデビューするという大型グループの中で、日本人メインボーカルになれる人材だ。

K-POP界全体が、実力をおざなりにしてでもビジュアルを重視するようになっている昨今。
それでもJYPはStray Kids、ITZY、NMIXXと、
ハンドマイクで歌えるアイドルにこだわり続けてきた。

そんなJYPがプライドを持って送り出す、
新しい本国向けのボーイズグループに、
日本人メンバーが二人もいること。
しかも実力的にも核になれるメンバーであること。
それが本当に楽しみで仕方がない。

J.Y.Parkさん。
時間かかってもいいので、こだわったボーイズグループを待ってるよ。

もうLOUD放送から時間が経ちすぎて、
デビューと同時に話題性や爆発的人気は期待できないかもしれないけど、
Stray Kidsのような長期的に活躍できるグループを作ってね。

ずっとずっと待ってるよ。
私はいつまでも気長に。

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