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【大人に提案】花屋で短期アルバイト

結論。
たまの緊張は、大人にとっていいスパイスになる。


募る不安

花屋の店長である友人に声を掛けられ短期アルバイトに参加した。
私が参加したのは5/11-12で、5/12は母の日だった。どうやら花屋は母の日が1年で2番目の繁忙期らしい。

誘われた時は二つ返事で参加を表明したが、いざ日程が近づくととても不安だった。

この10年間、所謂デスクワーク(のようなもの)で働いている。
学生時代はケーキ屋、焼肉屋、カラオケ、、、等の一般消費者相手のバイトを経験していたが、この10年はそうではない。この差を受け止めきれるのか。日が近づくにつれどんどん不安になってきた。

労働の中身

1日目8時間、2日目10時間の労働を終えた。
主な仕事内容は下記の通り。

呼びこみ
「本日母の日です、お花のプレゼントはいかがでしょうか〜!」と声を出す。
母の日は毎年5月の第二日曜日ということもあり、今年は何日が母の日か把握している人は少ないと思う。そこで『本日は母の日』という呼びかけがあると、「ああ、それなら今買っていくか」と入店してくれる人がいる・・・というのはあくまで私の浅はかな考えです。自分の呼び込みで足を止めてくれた人がもしいたなら嬉しい。

整列
20組前後が常時並んでいるので、他の店舗さんに迷惑を掛けないように整列する。また、レジへスムーズにご案内をする。

お花選びのお手伝い
基本は私はここまでやらないが、何組かだけ対応した。お客さんには「実際に組み合わせてみましょうか」と提案して、納得の行く花束を一緒に作り上げていく。
この時脳裏に浮かんだのは、漫画あたしンちのエピソード。みかんが花を買いにいくのだが、どうもうまい組み合わせを作れない。イメージを持ち合わせていても、なかなか思い通りにならない。花を買うのは案外難しい。

小学生の頃、けらえいこ様にどハマりしていた

みかんのような気持ちのお客さんは沢山居たと思う。そんな時に、常駐スタッフの方々はパパパッと素敵な花束を生み出していく。お客さんの顔がみるみる緩み、納得のいった時の頷きは、花屋が花だけを売っているわけではないことの証明である。そんな姿に胸を打たれたりしていた。

思ってたのと違う

女性が多い職場だしギスギスしてたらどうしよう〜と怯えていたがそんなこともなく、スタッフの皆様笑顔を絶やさず働いていた。こんなに忙しいのにその笑顔はどこから?!と思うレベルで、私たちのような短期バイトにも毎回丁寧に指導してくれた。素敵な職場だ。

お客さんからももっと苛立ちを感じるかと想像していたが、そんなことはなかった。
いくらプロたちによる素早いを対応を提供していると言っても、会計列が長いので20分程度は待つことになってしまう。そんな状況でも、苛立ちを表に出す方を見かけることはなかった。この街の客層なのか時代なのか花屋という存在がなのか、はたまたこのお店の築いてきたものなのか。こんな風にいい意味で面を食らうとは思わなかった。

あともう一点。
世の母親のパワーを感じた。

母を思って花を選ぶ人のなんと美しいこと。

「これとこれとこのお花を入れて、2000円で花束にしてください」としっかりした女の子、「母の日のお花を買いに来ましたけどどうすればいいですか?」と自身なさげな男の子。
スーツ姿の男性が「妻がカーネーションよりバラが好きなんです」と言ったり、「自分で選んだものをあげたい」と話す女性。
お客様の数だけある母の日のドラマを想像し、なんだか幸せな気分でした。

自分へ買いました

さいごに

友人のお店だし何よりお給料を頂く手前、一所懸命働こう〜と挑んだ2日間。大したことできなくて反省ばかりですが。

一番大きな収穫は『たまには緊張感が必要』ということ。
同じ仕事を毎日しているとどうしても緊張感が薄れてきてしまう。

新しいコミュニテイに顔をだしてみる。人前に立ってみる。試験にチャレンジしてみる。

慣れることは一人前に近づくことでもある。決して悪いことではない。
でも人生に少しスパイスがある方が、なんだか生活がいきいきとしてくる。

そんな学びがある二日間でした。

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