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被爆の十字架、海上の神社 広島ライヴ旅行2017その2

2017.6.28

 ホテルの朝食バイキングがおいしくて感動する。
 この旅のおともに、「あやかしさんと! 」 を読んでいた。宮島を擁する廿日市市を舞台に、当地に暮らす個性豊かな「あやかしさん」たちと、当地のおいしいものがたくさん出てくる、クスッと笑えて楽しいお話だ。
 登場するおいしいものをなるべく食べて帰りたいものだ……と思いつつ向かった朝食で、続編に出てきた広島菜を使った郷土料理を見つけてさっそく喜びいさんで食べた。和えものも炒めものもたいへんおいしかった。

 今にも雨が降りそうな曇り空に、お天気もちこたえてくれ……と念じつつ、フェリーに乗って宮島へ。
 あまりにもナチュラルに鹿がいて、まったく人を恐れる気配もなく我が物顔で歩いたり昼寝したりしている姿につい笑ってしまう。

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 厳島神社はめぐらされている廻廊の下で常に水が揺れていて、とてもよい場所だった。この日は潮位が高めで、干潮時には歩いて渡れるという大鳥居は遠く見えた(鳥居の下をくぐれる、というふれこみの観光船が出ていた)。

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 高舞台はコンサートにも使われることがあって、それこそ隆ちゃんも歌ったことがあるそうだけれど、こんな場所で聴いたら舞台装置がすごすぎてのまれてしまうだろうなあ……と思った。

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 清盛神社へ続く、海沿いの松原の景観もきれいだった。

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 少しだけ山のほうへ入って、大聖院も見学した。真言宗のお寺で、ちょっと不思議な雰囲気だった。マニ車がたくさんあって、行きも帰りもめっちゃ回した。

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 豊臣秀吉が建立を命じたという千畳閣にも上った。広くて見晴らしがよく、気持ちのいい空間。特大のしゃもじが飾られていた。宮島の名産なのだそう。

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 こんな感じでまわってだいたい半日ぐらい。ロープウェーにも乗ってみたかったけど、この日は休止していた。
  お昼は、「あやかしさんと! 」の作者で広島出身のあずみさんに教えていただいて「うえの」さんのあなごめしの折詰を買った。おいしかった……あんなにおいしいあなごを食べたのは初めてではないかというくらい……。
 揚げもみじは食べ損ねてしまった。心残り……

 広島市内へ戻って、時間がないかなと思いつつも駆け足で平和記念公園へ寄った。
 原爆ドームの姿は初めて見たときから忘れられない。美しい、と言ってしまうことにはどうしたって躊躇いがあり、でも、いつまでも眺めてしまう。

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 一度目の広島は着いてライヴを観て翌朝すぐにフェリーで松山へ渡ってしまったので、あらためてじっくり観光ができてよかった。
 ライヴ遠征には、ライヴを口実に単純に遠くへ行きたい、というところも半分くらいある。漠然と「旅に出たい」だけだと行き先やタイミングを決められないから、ライヴを道標にする。平日の真っ昼間に日常からこんなに離れてしまえる、というガス抜きは定期的に必要だと、厳島神社の海上の廻廊を歩きながらつくづく思ったのだった。

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