おかえり本田晃一

48期のリーグ戦で僕がもがいている間、近くにもう一人絶不調の男がいた。「本田晃一」44期前期入会でC1リーグ1位昇級、Bリーグ1位昇級、Aリーグ1位抜けの累計1127ポイントを稼いでいた手稲の王の一人だ。彼はずーっと僕の麻雀の先生のような存在で、周りに麻雀強い人いる?て聞かれた時は必ず名前をあげてきたほどである。

それがね、実はこの一年間近く麻雀から離れていたのです。僕が見るに彼は元々全ての事象に対してモチベーションの上がり下がりが激しい方で、麻雀もしかりなのです。今まではモチベが低かろうが強いものは強いって感じで常勝していたのだけれど、今年は違ったな。

遡る事1年前、47期に僕がコロナ後にどうにも気が入らずだらしない麻雀を繰り返してリーグ戦で数字が出なかった時に彼から喝が入りました。「あんな麻雀打ってたら決定戦残るのなんて無理だよ、しっかりしなよ」って。自分でも全てがうまくいってないなぁと思ってたのもあってヤキモキしていたのを覚えています。

今年はそれが彼に訪れていました。僕は一度だけ彼に言いました。「前あんな牌切ってなくなかった?」って。それに対して彼は「いや、あれは前から切ってたと思う」と言いました。その時の僕の心は「切ってたはずねーだろうがぁぁ!タコ!下手くそ!俺の話きけ!もう知らない!」というもので、それからというものなんとなく疎遠になって会うのも微妙な気持ちにまでなっていたのです。

これは彼には一度も言ってなかったので、もしこのnoteを読んだらビックリするかもしれません。でも結局モチベなんてのは自分できっかけを見つけるしかないものだから、こっちは待つことしか出来ません。井上くんが手稲から離れていた時期も彼から戻ってくるのをただ待っていました。

周りの人に「どうしてアルトがそんなに強いって言ってた本田くんがあんなに負けたんだと思う?」と聞かれた時も「モチベ&実戦不足でだらしない麻雀打ってたから当然の結果です」とハッキリ言っていましたし、そう思っていたのは僕だけではありませんでした。

僕の麻雀人生の中で1番付き合いが古く、1番のライバルであり、尊敬する打ち手だったのでこの変化に僕の方が参ってしまったのですね。何しろ結構凹みました。孤独感さえ感じていました。

それが、リーグ戦が一段落して振り切れたのでしょう。こないだの新輝戦で「あの本田晃一」が戻ってきていました。キレのある麻雀で一切の隙がなく、とにかくつえぇ〜って感じで。当然のように勝ち上がり3次のClassicに向けて練習を始めました。

だらしない麻雀でただ勝ち上がったのなら練習に付き合ってくれと言われてもうんとは言えなかったかもしれません。でも帰ってきたのです。ひと足先にClassicに慣れてきてた僕から盗めるものはいくらでも持っていって欲しいです。

よく最近は手稲の人々をファミリーで表す事があって、石田(末っ子)紺野井上あんなが子ども達役なのですが、ほんちゃんは何かな。放浪癖のあるカッコいい親戚のおじさんかな。はぁ、嬉しいな。その気になったこの男は強いぞ〜!みんな気をつけてな!

「おかえりほんちゃん!」それと、「あんな麻雀打ってたら!降級して当然ですからぁ!!w」

週に一度程度(水曜日が多い)に記事あげてます。面白かったら是非サポートの程お願いします!