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認識乖離 地声と裏声

一般的に認知されている、広まっている”裏声“、”地声”
と発声学上の”裏声”、”地声”というのはかなりの乖離があると思います。

例えば、スイカを思い浮かべてみてください。

スイカは甘くて美味しいから”果物”だと思っている方は多いでしょう。


ただ、植物学上の定義だと草本性(草にできる実)なので”野菜”に分類されます。


スイカ食べながら『野菜美味しいなー』、『野菜しっかりとらないとー』等と思う人はいないですよね?こちらは、流通上の一般的な定義なわけです。


ちなみに”果物”を植物学上の定義だと木本性(木にできる実)ですね。

声の話に戻りましょう。

Googleさんで検索すると

“地声”は自然な声、持ち前の声、生まれつきの声
”裏声“は自然な発声ではない、高い声、特殊な声

だいたい一般的なイメージはここに近いのではないでしょうか。

ただ、発声学上の定義に基づくとまったく違います。

“地声”は

どんくさい、なかなかいうこときかない、声帯の閉鎖を司る声。


“裏声”は

スマートで、割柏素直な、声帯の伸展を司る声。


一般的なイメージと比べて、スイカの時のようにまったく違うものではないでしょうか。

一般の人がスイカは果物であると思いながら食すのは構いませんが、植物学者、あるいは植物学者になりたい人が、スイカは果物であると思いながら食すのはいかがなものかと思います。

歌をだす楽器の根本を辿るときっても切り離せないのは声帯。


この声帯の機能を知らずして歌うのと、歌わないのでは雲泥の差があるのではないか

ただ、歌手は実際本番の時に、今は地声の力を強くしてとか、裏声を強くしてとか、リアルタイムで感じながら歌うのはナンセンス!

日々の発声練習の中にこの感覚をとりいれながら、体にしみこませながら練習していくことが大切なのではないかと思っております。

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