クソデッキ供養祭 14日目 ~出る出るデルニー~
はじめに
どうもArusです。
8/26の禁止改定では無事(?)《有翼の叡智、ナドゥ》が禁止になりました。(ついでに《悲嘆》も。)
と言うことで早速クソデッキを回していきましょう。
ところで、Arusが前々から目をつけていたカードがあります。
《世慣れた見張り、デルニー》、パワー2以下のクリーチャーの誘発型能力が倍になるカルロフ邸殺人事件の神話レアです。
この手のカードは相方次第であり、軽量クリーチャーでも強力な能力を持っている下環境向け……ということでリリース当初からデッキを構想していたのですが、当時は相方不足でデッキが纏まらず一旦保留となりました。
しかし、時が流れモダホラ3という劇薬が投下されたことにより一気にデッキとなったのです。
デルニーと愉快な仲間たち
《世慣れた見張り、デルニー》を主軸にした《集合した中隊》型のビートダウンデッキです。
基本的には展開して殴るだけのデッキなので動き自体はそこまで変わったものではないのですが、せっかくなので個々のカード達についても紹介していきます。
《世慣れた見張り、デルニー》
このデッキの主役。誘発が倍になる他、限定的な回避能力も付与します。
デッキの中核ながら最も隙の大きいカードでもあり、一般的な誘発型能力であるETBを倍にしたい場合は《デルニー》を定着させた上でそこから更にETB持ちクリーチャーを戦場に出す必要があります。
流石に現在のモダンでそんな悠長なムーブがおいそれと許されるはずもなく、見た目以上に繊細なカードとなっています。
今回Arusがこの問題に対して考えた解決法としては、
①展開済みのクリーチャーが《デルニー》が出ることで誘発する能力を倍にする。
②《デルニー》を出した後、前のターンに展開したクリーチャーの攻撃時に誘発する能力を倍にする。
③《集合した中隊》で《デルニー》とETB持ちクリーチャーを同時に出して誘発する能力を倍にする。
といった感じです。
《魂の導き手》
【エネルギー】デッキで一番槍を務めるカードですが、このデッキでも同様です。《デルニー》を素キャストして戦場に出した場合でも早速エネルギーが倍になるリターンの速さが売りです。
このデッキ特有の注意点としては、攻撃時誘発でパワーが2より大きくなったクリーチャーはデルニーの効果の対象外になってしまうのでうっかり忘れないようにしましょう。(それでも基本的には強化して殴った方が強いですが…)
《玉虫色の蔦打ち》
小動物ばかりの次元ということでデルニー向けカードを密かに期待していたブル~ムバロウからの刺客。上陸で本体に1点飛ばします。
上陸だけでなく、新生のトークンが出るタイミングは戦場に出た時なので《デルニー》で倍になります。
《デルニー》がいる状態で新生でキャストすると、コピーのトークンが倍出てきてそれぞれの上陸能力も倍になるので、土地1枚から6点のダメージが飛びます。
《集合した中隊》を使用するデッキでありながらモダホラ3の時点では微妙にクリーチャーの頭数が足りなかった(当時は28枚)本デッキにてデッキの完成度を満足いくレベルまで押し上げた立役者です。
《溌剌の牧羊犬、フィリア》
モダホラ3さいかわのイッヌ。攻撃時の誘発で《ちらつき鬼火》的なブリンクが出来ます。
自分のETB持ちクリーチャーをブリンクするのが基本的な運用ですが、帰ってくるタイミングが終了ステップなので相手のブロッカーを一時的に排除して攻撃をねじ込むのにも使えます。
こちらも迂闊に自己強化すると《デルニー》で誘発が倍にできなくなるので注意です。
《白蘭の幻影》
ETBで《幽霊街》的な土地破壊を行える騎士。《色めき立つ猛竜》が幅を利かせる現モダンでは先制攻撃も染みます。
シンプルに【トロン】や【アミュレット】への殺意ですが、自分の《トロウケアの敷石》を破壊してマナ加速のプランも取れます。
《玉虫色の蔦打ち》がいる場では自分の土地を対象に能力を使用して上陸回数を稼ぐことができます。
とは言え、刺されない相手にはとことん刺さらないのでサイドボーディングでのサイドアウト候補でもあります。
《腐食の荒馬》
攻撃誘発で《闇の腹心》的なアド稼ぎができるUMA。
下手に誘発を倍にして自傷ダメージで自爆したら目も当てられませんが、逆に騎乗した場合は物凄いダメージを叩きだせる……かもしれない代物です。
ただ、パワー2以下がデッキのコンセプトなため地味に騎乗3が難しいのが考え物。
また、ガンガンライフを詰めてくるデッキ相手だとブロッカーぐらいしかやることがないのでそういった相手にはサイドアウト候補です。
《オークの弓使い》
親の顔より見たオーク。《デルニー》で誘発を倍にしたら強そうなカードは?と聞かれて大抵の人が思い浮かべるであろう一枚。勿論フル投入。
難点はあまりにも定着しすぎてこれ以上語ることがないこと。
《護衛募集員》
カルロフ邸リリース当初のデルニーデッキ構想の時に《帝国の徴募兵》だと色が更に増えるからモダホラ3で《護衛募集員》来ないかな~とか言ってたら本当に来た一枚。当時Arusは狂喜乱舞したサーチ対象はあくまでもタフネス2以下なのですが、《デルニー》を含め大半がタフネスも2以下なので大体は問題ありません。
デッキの核である《デルニー》を探せてサイドカードを銀弾出来る便利カードなので効率的に使って行きましょう。
《スカイクレイブの亡霊》
マナ総量4以下を追放して、戦場から離れても追放したもの自体は返さないいやらしスピリット。
こいつもパワー2以下なのでデルニーで誘発が倍になるのですが、2枚追放した後に戦場を離れた場合、出てくるイリュージョントークンその追放2枚のカードのマナ総量を合計した値のP/Tになります。
普通にデカくて困りものですが、《デルニー》ですり抜けるなり《フィリア》で追放するなりして対処しましょう。
《ボガートの獲物さらい》
裏面がアンタップインの黒マナ土地でありながら《集合した中隊》で線状に出せるクリーチャー。
パワーが3なので《デルニー》で誘発が倍になることは無いのですが、別に倍になっても仕方ないのでモーマンタイ。
マナクリ無しで《集合した中隊》のための4マナを確保できる土地枚数を確保しつつクリーチャーの頭数にもなれるのは唯一無二。
《護衛募集員》でサーチできるのも〇。
《集合した中隊》
毎度おなじみカンパニー。2マナ・3マナが多めでややモッサリ気味な本デッキにおいてはテンポ面・アドバンテージ面の両方で重要になってきます。
《孤独》
《集合した中隊》で出せなければ《デルニー》で誘発を倍にできない、《護衛募集員》でのサーチ前提の生物。
《スカイクレイブの亡霊》で除去できないブロッカーを排除するのが主な任務。まあ、《デルニー》の能力ですり抜けた方が早いこともありますが……
《思考囲い》
親の顔より見た1マナハンデス。コンボやコントロールといった相手に対抗するためサイドインします。
ただ、これを入れるとクリーチャーの比率が下がることになるのは注意です。その時は《集合した中隊》を1枚サイドアウトするのを検討しましょう。
《ドラニスの判事》
無抵抗だと何もできずにひき殺されること間違いなしな【ストーム】や【リビングエンド】などへのお馴染みの対策。白がメインのデッキなので問題なく採用できます。
《護衛募集員》でサーチできないのは残念ですが、そもそもサーチする暇を与えてくれる相手ではないためそこまで気になりません。
《陽光浄化者》
基本セットの地味レアから定番の対策カードとなった今をときめくカード。
基本的に2番目の能力を目的に使用しますが、《デルニー》で誘発が倍になった場合は1番目の能力を相手の《魂の導き手》で強化されたクリーチャーに使うと無駄がないです。
《ヴェクの聖別者》
単体除去が激しいラクドスやイゼット相手にプロテクションが染みます。
《火の怒りのタイタン、フレージ》の邪魔もできるのでボロス相手にも刺さるのがグッド。
ただし《毒の濁流》や《コジレックの帰還》には他のクリーチャー同様に無力です。撃たれたら諦めましょう。
《ガドック・ティーグ》
誘発型能力を持たない《護衛募集員》からのサーチ用サイドカード。
《至高の評決》や《一つの指輪》、《大いなる創造者、カーン》といったカードをそもそも唱えられなくします。
でも《空の怒り》には無力です。ホントに何なんだこのカード…お前この前は使う側だったろとは言ってはいけない
《溜め込み屋のアウフ》
こちらも《護衛募集員》からの銀弾カード。
《一つの指輪》はそもそも除去するのが大変な上に除去に対応して1ドローされるのでそもそも起動型能力を封じる方が楽です。
本体はただの熊なので出した後は除去されないことを祈りましょう。
《ファイレクシアの破棄者》
こちらもまた銀弾枠。
《真髄の針》内蔵のクリーチャーで、なんだかんだ今でも唯一無二のクリーチャー。
ただし、土地は指定できないのとタフネスが1しかないのが玉に瑕。土地も指定出来てタフネスが2ある破棄者Lv100が待ち望まれる。
《レオニンの遺物囲い》
置物に対するナイトメア能力持ち。
この手の枠は《再利用の賢者》・《第三の道のロラン》・《秋の騎士》とかが一般的でブリンクによる再利用もできて良いのですが、《一つの指輪》が破壊不能なためこのカードにも一定の役割があります。と言うことでスプリットでの採用。
《秋の騎士》
置物対策枠のカード。せっかくアブザンカラーなので《ロラン》でなくこのカードを採用です。
破壊したい置物が一つしかない場合に誘発が倍になっても自己強化とかゲインのモードを使用すれば無駄がないです。
《フェアリーの忌み者》
墓地対策枠。《ボガートの獲物さらい》と違い奇襲性の高さがウリ。
《護衛募集員》でサーチしてすぐ使えるようになるのが偉いです。
結果と感想
2024/09/01 @晴れ横
1R ハンマータイム 1-2
2R バントロナス 2-0
3R 鱗親和 2-1
4R ディミーアマークタイド 1-2
5R イゼットウィザード 0-2
カラースクリュー・マナスクリューにマナフラッドと土地事故に泣かせれての2-3。
でも参加人数の関係でポイントの持ち帰りには成功したので実質勝利です。
3Rの【鱗親和】戦なんかはこのデッキがやりたいことが出来て良かったのですが、4,5Rなんかは丁寧に1:1交換でデッキ内のシナジーを分断されて烏合の衆となり下がったところをひき殺されるといった具合にこのデッキの弱いところが出た感じです。
サイドカードの選定が対アンフェアに寄りすぎるといういつものArusの悪癖が出てパーミッション系に対して対策が不十分でした。
今回のMVPは間違いなく《玉虫色の蔓打ち》でえぐい量のダメージを稼いでくれました。
1ターン目に置いて、2ターン目からフェッチを駆使してダメージを刻むのも、中盤以降に新生キャストから畳み掛けるのも強くてびっくりです。
割と実線でも戦えることが分かり、同時に改善点もいくつか見つかった感じで割と満足しました。
エリア予選で忙しくなるまではこんな感じでのんびりやっていきたいですね。
ところで、《オセロットの群れ》や《ナカティルの最下層民、アジャニ》なんかも誘発が倍になるしどうですか?と思う人もいるかもしれませんが、そこら辺を入れ始めると最終的にノイズになった《デルニー》が抜けて普通の【エネルギー】デッキになりそうなので入れません。《オセロット》も《アジャニ》もこれから買いそろえるのが怠いというわけではない
クソデッキがクソデッキであるためには超えてはいけない一線というものがあるのです……
では次回。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?