ありがとう
ケアマネ経験長く、ガン末期の方の在宅看取りはほんまに多く関わらせてもらったけれど、今回のお看取りはご本人とご家族がACPを完璧に行っていた。
関わりからちょうど2週間。
この方、ご家族との関わりは感謝でしか無い。
一人ぐらしで家族が毎日連絡取り合ってたけど連絡がつかず、警察が入ったときには脳幹梗塞で意識不明の状態。
発見時にはほんまに死を覚悟していたと。
なんとか一命を取り留められたが、言語野、嚥下機能がダメージが大きく寝たきり状態で意思疎通も困難。
手足の麻痺は改善傾向にあったけど、病院での退院前カンファにて家族から、本人が元気な頃に家族と話合っていた事を意向として伝えた。
元々寝たきり状態になったら胃ろうやIVHは希望しない。点滴や延命につながることは一切してくれるな。子ども達に介護もさせたく無い!と常々言っておられたらしく、今回退院に当たっては家で看取りたいって。
並々ならぬ覚悟だったと思う。
意思疎通は困難だけど、手足は少しずつ動くようになってきてる。胃ろうをすれば、リハビリをすれば多少の改善や命を長らえる事は出来る可能性も十分にある。だけど、本人が意思疎通が困難であり、それを望んでいなかったので、家族としてはそういう医療的な処置はせずに自宅で穏やかに過ごしてほしい。点滴やバルーンも帰って様子をみて抜きたいと思っていると。
ご家族の意思はとても固かった。
退院して訪問診療や看護、ヘルパーさんや用具さんが入ってくれ、孫さん達にも囲まれてそして旅立たれた。
依頼があって、病院でカンファレンスして、亡くなられるまでちょうど2週間。
お顔はとても安らかで笑顔すらみられてた。
点滴もバルーンも抜き自宅で10日間。仕事仲間や老人会、親戚も入れ替わり立ち替わり、そして大好きな子どもや孫達に囲まれて賑やかな感じで穏やかなら最期をすごされた。
この間、私も数日おきに訪問。毎日家族と業務LINEで状態の確認。
家族との共通理解は「死に方」じゃなくて「生き方」を身体をはってご本人がみせてくれてる。人が亡くなるというのを身体をはって未就学の孫達にもみせてくれてると。
この本人の生き方を常々家族の中で話が出来てて最期に希望を叶えられて良かったと。
帰ってきての穏やかな様子を見たら、胃ろうとかをしたらもっと命は長らえたかもしれないという葛藤はあったと。だけど常に本人がそれを望んでいなかったということに立ち返りそこを貫きたいという家族の覚悟は素晴らしいとしか言えなかった!
本当に対応させて頂いてありがとうございますという言葉しか出なかった。
素敵な生き方をみせてくださり本当にありがとうございました。
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