「俺の若い頃は・・」と上司が昔の自慢話を始めたら、 「急にお腹が痛くなって、、」と逃げろ、の巻。
もう、去年の成功事例すら、使えない時代になっている。
しかし、どうして、こんなに、対応が遅いのだろう。
今日は8月6日だが、まだ公立の学校では、オンライン授業にするかどうか
「wifi環境はありますか?」のアンケートすら始まっていない学校がある、と聞いた。
もしかしたら、「変化=悪」だと思っている、のではないか。
変化に適応した「種」が生き残る、ってダーウィンが言っているじゃないか。
いや、分かっている。分かっているけど、
聞きたくないんじゃないんだろうか。
養老孟子先生の『バカの壁』という本で、
脳には、
「自分に興味がないことをシャットアウトする」
機能があることを知った。
知りたくない。
変わりたくない。
いや、
知らないままでいさせて。
変わるの面倒なんで、このままで居させて。
が近いだろか。
日本の文化の研究で
「日本人は、自分たちで何かを変えてきた経験がない」
という説があった気がするが。。
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先日、非常におもしろい講演を聞いた。
その起業家Tさんは64歳。
そろそろ世間では定年だが、
起業家らしく、非常に頭の柔らかい男性だった。
その方は、まさに今までの成功事例は一切通じない時代になった、
という文脈で、
「僕たちぐらいの世代になると、
若い人に説教したり、自分の昔の自慢話をしたくなるんです。
そんな時、みなさんは
『・・・すみません、急にお腹が痛くなって・・』
と逃げてくださいね。
これから、そんな話、これかのあなたに、1mmも役に立たないんですから」
と言っていて、爆笑した。同時に、
「非常に安心した」気持ちがあった。
自分達では、とても言えない「タブー」だったから、だ。
ちょっと、「言ってくれてありがとう」という気持ちもあった。
年上の人はリスペクトしなければならない、と育ってきた。
しかし、上司の昔話は、「余裕がある時には聞くことができるが」
こんな変化が激しくて、
自分の生活を根本から変えなければいけない時、
アップデートするので精一杯の時、
昔話を、
上司の成功体験を聞いている暇なはない。
『これから、全く、使えないのだから』
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スペイン在住20年の日本人と、
小説『永遠のゼロ』について語ったことがあった。
彼の視点は、欧米からの視点だった。
「僕は、スペインに20年住んでるでしょう。
キリスト教の考え方も分かるようになったんです。
あの太平洋戦争の時、欧米の兵士は
『神と自分』の1対1の契約で、自分の生き方を考えた。
自分で考える余地があった。
それに対して、日本の兵士は
『上官の命令』で自分の生き方が決まった。
そこが決定的な差だと感じたんですよね」
なるほど。
それに、今まで日本では、
『上官が間違っている時に、どうしたらいいか』を
ちゃんと考えてくることはなかったのかも。
だって、それは
上官側が、一番、イヤなことだったから。教えたくない、はず。
もう、過去の成功事例が通用しない。
自分たちで、ものを考える時代が来たのなら、
「俺たちの頃は~」と言われたら、
「すみません、お腹が痛くなって・・・」と逃げるしかない。
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