「目線をあげろ」~本当に苦しかった時に、救われた言葉、の巻。

そういえば、私にも苦しい時があった。
そんな風に言える、ということは、時が経った、ということだ。


森岡毅さんの著書『苦しかった時の話をしようか』
ではP&Gのブランドマネージャーとして、
日本人として初めて米国赴任をした時の
リアルな話があった。

血尿が出た時の話を読んでいて、私も本当に苦しくなった。

でも、森岡さんは逃げなかったんだけど。


私は呑気なことを書いてばかりいるので、
こいつ悩みがないんだろう、とか、
思う人もいるんだろうが。

モットーとして
「時が経って、笑える話に昇華したら書く」
と決めていること、もある。

こんな私でも、仕事をしながら、
この世の終わりのような、
早く早くこの時が終わってほしいような、
苦しい日々があった。

食品関係の仕事をしていた頃、
食品の欠陥が見つかり、リコールでずっと
お客様に怒られ続ける日々もあった。


人事異動で、好きだった部署から離れた時。

いろいろ、あったな。


自分が小さく思えた。
小さなことに、ずっと振り回されて一日が終わっていた。

まるで、このまま、ここで自分の人生が終わってしまうかのような
永遠のような長い時間、だった。


あの時に、私のコーチに助けてもらった。
友達が話を聞いてくれた。


今振り返ると、私が救われた言葉は、
『目線を上げろ』

という言葉、だった。
これは、大前研一さんが、イベントのQ&Aで
伝えた言葉、だったため、著書には載っていない。

Q:私たちのような若い世代に向けて、何かメッセージを頂けませんか?

に対して答えたことが、
「目線を上げろ」 だった。


文字通り、下ばっかり向いているんじゃない、
という意味もあるだろう。


もう一つ意味があり、
『小さなことに拘泥するな。
 ちゃんと、もっと広い世界があること、
 同世代でも、世界にはもっと優秀な人間がいることを忘れるな』


という文脈だった。

日本人はつい、同期が早く出世したこと、
あの人のほうが収入が高い、など
近くの人と自分を比べる傾向がある、とのこと。

そんなこと、じゃないのだ。
まだまだ、小さくまとまっている場合じゃない。

こんなことやってる場合じゃないんだから、
『目線を上げろ』


と、自分を励ますことができた。


あの時の自分のような、
すごく苦しくて、立ち止まってしまっている人がいたら、これを伝えたい。


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