アニクラDJを辞めた理由

初投稿ついでに自己紹介がてらこんな記事を。

私は小さな頃から音楽に触れて生活をしていました。

基本的には楽器を演奏したり楽曲を制作したり。

20代の頃は基本的にそんな感じで生活しており、転機となったのは結婚と妻の出産です。

バンドマンが音楽を辞めてしまう理由の上位に君臨するのは「結婚」ではないでしょうか。

私もその一人。

30歳を過ぎた現在もバンドとしては復帰しておりません。

バンドは辞めましたが音楽は続けております。

と言いますか離れることが出来ないくらいには私を構成する大事なピースとなっているのです。


そんな私はバンドを辞めた20代後半にアニメソングでDJを始めることになります。

いわゆるアニクラDJというやつです。

元々テクノが好きな人間でしたのでターンテーブルもPCDJの機材も所有しておりました。

正直どういう経緯でアニクラDJを始めたのかは記憶が朧気ですが、おそらく誘われたのでしょう。


アニクラDJとは?というのは検索すれば良いので割愛しますが、私はそれまでアニクラには行ったこともなく、初めてのアニクラがDJ出演でした。

アニメソングでDJをするのは意外と難しく苦戦したのを覚えています。

楽曲の良さやテクニックも大事ではありますが、場の空気を読むというのが一番大事だなとDJとして初歩的なことを久々に味わいました。


しかし一番記憶に残ってるのは恐怖です。

緊張しすぎて怖かったとかではなく、客のテンションに恐怖したのです。

ミスして怒られたとかではなく、曲を繋いだ瞬間に客が目の前まで私を指さし叫んだのです。

大音量のクラブですしヘッドフォンをしていた私は聞き取れませんでしたが、これまで出演したことのあるイベントではありえない光景だったので驚きました。

私がなにかやらかしたのでは?と思い終了後に他の出演者に確認を取ったところ、あの光景はツボに入った曲が流れて喜んでいたとのこと。

なんじゃそりゃ

と思いながらもイベントに迷惑をかけたわけではなかったと思い少なからず安堵しました。


その後、イベントの出演者に誘われ新たなイベントを立ち上げる際のレギュラーDJとして参加しました。

イベント名は明記しませんが、今でも素晴らしいイベントだったと思っております。

そんなイベントを去り、現在ではアニクラDJとしては一切の活動をしておりません。

その理由はやはりジャンルの特殊性が私には合わなかったという点に尽きます。

バンドっぽく言うなら音楽性の違いというやつです。

別にアニメソングが嫌いということはございません。

私はアニメも見ますし、コミュニティFMでアニメソングを中心とした音楽番組のディレクターとパーソナリティを兼任しているくらいです。

しかしDJとなると話は別。

私は場の空気を読んだうえでプレイするタイプのDJでした。

レギュラーで出演していたイベントはそれで問題なかったのです。

しかし他のイベントですと前以てセットリストを作成してくれと言われ最初は「???」となりました。

つまりは自分の持ち時間で流す曲を決めてその通りにプレイしろということになります。

私はこれが一番無理でした。

同じイベントでも同じ客層が同じ時間にいるとは限りません。

ですのでその時の客が踊りたいのか聴きたいのかは場を見て決めるのです。

ですがセットリストを提出するとそれが出来ない。

非常に困りました。

理由は使用楽曲をJASRACに提出するためなのかと思いましたが、どうやら違うらしく私が確認したイベントでは他のDJと曲が被らないようにするためらしいです。

クラブに行く方であれば分かると思いますが、その時流行ってる楽曲って何回か流れたりするもんです。

それが良いかどうかはさておき、正直同じ曲が流れても盛り下がるのは見たことがありません。

もし盛り下がったのならそれは原因が別にあります。

私がアニクラというジャンルにしっかりと根付けなかった理由は一番がこれです。

もちろんセットリストを提出させないイベントも多数あるとは思いますが、私の範囲ではそういうわけでもありませんでした。


そして決定打となったのはマンネリです。

イベントは素晴らしいものでした。

しかしアニメソングというジャンルは1クールごとに新しい作品が放送され、新しい楽曲がたくさんリリースされます。

しかし私は時間がありそうで無く、アニメも1クールで1~2作品見ればいいほうです。

アニクラDJは様々なタイプがいますが、流行に乗れるDJはそれだけでも強みがあります。

私は自分の強みをアニクラというジャンルで活かすことは出来ませんでした。

これは私の力不足です。

そして活かせないままマンネリとしたDJを続けることに。

プレイ自体はそれなりに盛り上がっていたとは思います。

しかし私の胸はモヤモヤでした。

音楽に対してこんな気持ちでは向き合いたくない。


そう思った私はイベントを去り、そのままアニメソングのDJも辞めました。

たまにお声がけはありますがお断りさせていただいているのが現状です。

辞めてそれなりに時間も経ちましたが、今は音楽に対してリフレッシュ休暇をいただいている現状。

そろそろ動きたいなと思いつつも、音楽の友人とはコロナを隔てて会えておりません。

とはいえ家にいてもいろんな活動ができる現代は私のような子育てマンにはありがたいことです。


そんな私でございました。

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