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「側弯症の希望?」なんて無責任な言葉だ!

「あのウサインボルト選手も側弯症なんですよ」
私も初めて聞いたときは、側弯症でもすごい希望が持てると思いました。
でも、これ違いますよね。
アスリートが「側弯症があってもあんな記録を出せる選手がいるんだ」ってなるのが普通じゃないですか?

側弯症があっても、あんなに動ける人がいる。でも、ウサインボルト選手を例に挙げ、「側弯症は決して悪いことじゃない」「そのままで問題視する必要がない」とか「側弯症でもあんなになれる可能性がある」なんて言ってしまうこと、しかもそれが体のことを相談される立場の人にいるなんて本当にがっかりしてしまう。

ウサインボルト選手(元)は、世界的アスリートです。筋肉の質も量も半端ないんです。そんな唯一無二な人を例に挙げて、「大丈夫」なんて言って言い訳がありません。

あの筋肉と運動量だから、あの程度の湾曲で済んでいるんだと思います。
って言うか、そうなんです。側弯症で体幹の筋肉がない状態でこの言葉を真に受けたら、どんどん体の歪みを進行させてしまいます。

娘は、肢体不自由児で特別筋肉の質も量もない部類に入るけど、ウサインボルト選手と同等に考えていい人なんて、そこらにいるはずないし、そんな人なら側弯症を治したくて通院するよりトレーニングに励んでいるはず。

都合のいい言い訳に使われているようなものです。
「分からない」「できない」「ここまでしかお力になれない」等、患者の希望に添えないときははっきりと答えてください。

その方が、患者側のためで選択肢ができます。

今までに娘がお世話になった先生はたくさんいるけど、
「すごく勉強になった」「いい結果が出た」と思える先生以外にも、
はっきり「できない」「ここまでしか分からない」と言ってくれた先生にもすごく感謝しています。

少し過激な物言いかも知れませんが、それだけ切実な時期を過ごした側弯症患者の母親のお小言だとお許しください。

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