「国際共創塾」が育てたい人物像ー歩く仲間23年の歩みと今後の展望(2022年8月28日)

【国際共創塾の歩みと育てたい人物像について語ります】

わたしが、ワープロで『大阪便り』というかわら版を作って知人に配布したのが1989年のこと。1999年にインターネットをつかってメルマガで、さらには、2000年3月17日にホームページで情報発信を始めて23年間が立ちました。その後、mixiやブログを始めて、今は、フェイスブックグループで主に情報発信と歩く仲間たちと交流をおこなっています。
『大阪便り』を入れたら33年間、継続的に情報発信を続けているのはなぜなのか。そこのところを深堀してみたいと思います。

【アジェンダ】

0.チェックイン(自己紹介)
1.しばやんの足跡ー歩く仲間の23年
2.国際共創塾のめざすもの
3.新しいサービスのご案内
4.懇親会(自由参加:10時半ごろまで)
・21:30の終了後に興味のある人のみ自由に意見交換する場を設けます。

※上記の1~3のセミナー部分のみ、後日、一般公開するためにズームで録画をさせていただきます。よろしくご了承ください。

【ちょっと長い背景説明】

<大学生時代にまなんだ自然の力と地域研究への興味>

わたしは、大阪外国語大学でアラビア語を専攻しました。ただ、大学が置かれた北摂の山奥の閉鎖的な教育環境に飽き足らず、週末は原付バイクで90分かけて淀川河口の大阪湾に面した北港ヨットハーバーで、体育会ヨット競技部の一員として合宿生活を送っていました。年間の合宿日数が90日くらいあったので、ちょうど大学生活4年のうち1年は、海辺の合宿所で生活していたことになります。ヨット部時代の活動での学びも披露したいのですが、ここでは割愛します。

アラビア語について力を入れたのは他流試合、外に出て、さまざまな先生方に会うことでした。特に大学3年生のときに東京大学の東洋文化研究所でおこなわれた『イスラームの都市性サマースクール」では、みっちり月曜日から金曜日までの5日間、当時、気鋭の若手研究者たちから、朝から夕方まで5コマの講義を受けて夕食に行ってそのまま夜中まで酒を飲んで議論するという生活を続けました。へろへろになって東京の宿舎に戻り、また次の朝に講義に通うという感じで、やたらと充実した時間を過ごしたことを、今でも思い出します。この1週間で、地域研究者としてのわたしの基礎ができたと言っても過言ではないでしょう。これまた語れば、きりがないので詳細は、またの機会に。

<開発コンサルタント会社で事務系コンサルタントのちに社会開発コンサルタントとして働く>

そんな大学生時代を過ごしたわたしは、新卒後の9月に中途採用という形で、建設コンサルタント会社の海外事業部の業務部員として採用されました。わたしが業界説明で使っている事務系コンサルタントという立場です。開発コンサルタントには、大きく分けて建設コンサルタントと社会開発コンサルタントがあります。事務系コンサルタントは、専門職である前者2つともがやらない仕事全部をこなすといったらよいでしょうか。いわゆる会社などの団体組織の事務系の部門、営業、渉外、業務管理(法務、経理、人事など)、ロジスティクスなど、すべての落穂ひろいをやります。バックヤードという言い方もあるでしょうし、バックスとかバックストップという側面も持ち合わせているでしょう。

事務系コンサルタントは、クライアントと自社のコンサルタントたちの間に入って、両方の言い分を聞いて「会社として」の最善解をだすことが仕事です。クライアントに自分たちのコンサルタントをつぶされてしまっては、元も子もありません。クライアントに対してもいうべきことはいい、しかし仕事をいただいているからには、「会社として」最善のパフォーマンスをあげなければなりません。

ここまで読んできてわかるかと思いますが、わたしは建設コンサルタントや社会開発コンサルタントが、最高のパフォーマンスを発揮できるように業務支援の仕事をずっとやってきました。個人個人の功名心やプライドはもちろんあってもいいでしょう。しかし、わたしたち開発コンサルタンツの仕事は、最高の仕事(サービス)をクライアントに対して提供することなのです。

このような事務系コンサルタントをつづけながら、自分でもクライアントが求めていて自社では十分対応できていない部分に的を絞って社会開発コンサルタントとしても自分の立ち位置(得意分野)を探し出すのに、10年ほどかかりましたが、30歳過ぎには社会開発コンサルタントとしてもJICAデビューすることができました。

<現場でがんばるあなたを応援したい>

しかし、結局、わたしの関心は、「現場で働いている人たちをどのように応援するのか(支援するのか)」というところにあったと今では思います。国際協力や地域づくりの現場では、アウトスタンディングなリーダーは実はいりません。みんなが気持ちよく参加してみんなでわいわいがやがや活動できる場(フィールド:物理的にも精神的にも)と2,3の旗振り役がいればいいのです。その旗振り役はリーダーというより参加している人たちの個性や能力を引き出す「小使い役」でありすればいいのです。今では「ファシリテーター」という気の利いた言葉もありますが、このような役回りの人を指す言葉は世界中にあります。
はっきりいって、功名心や自己実現だけにとらわれた「リーダー」は、地域開発の現場では、想いと裏腹にブレーキや害となることも歴史が語っています。当然、個人のパッションがなければ何も始まらない。スタートはなんであれ本当に、地域社会、具体的には地域の人々、いや仲間といってもいいでしょう、そのような人たちの役に立つためには、何が必要なのか、そのことを、ずっとわたしは探求してきた気がします。

<地域開発と参加の専門家が提供する「国際共創塾」のサービス>

一番最初に、情報発信をもう23年間続けていると語りましたが、なぜなんのためにやってきたのか、ここまで書いてきて自分でやっとわかった気がしました。そうだ、現場でがんばっている仲間のために、必要だと思われる情報をわたしが蓄積してまとめて共有してきたのだと。JICA(つまり日本政府の)開発コンサルタントであるというわたしの立場はずっとつづきますし、仕事を得て知りえた情報についての守秘義務、場合によっては国家機密にあたるようなことについては、もちろん公表することはできません。しかし、手を変えて品を変え、それらの経験から得たエッセンスはみなさんと共有することができます。それらの玉石混交な体験や経験を整理して、ちょっとアカデミックなテイストもまぶして2つの講義を、2022年9月から提供する予定です。

■開発コンサルタントBASIC
わたしが国際協力と日本の地域づくりの現場から学んだ、これらの分野での専門家(プロフェッショナル)をめざそうとする人のためのゼミナールです。体系的な「キャリア形成ゼミ」と参加者のみなさんの興味と関心にあわせた「ミニ講座」の2つのテーマで形成されます。
対象者は、高校生以上、大学生、就活生、社会人でキャリアチェンジを考えている人など

■開発民俗学講義
わたしが専門とする地域開発と参加について、主に地域研究と日本の民俗学の見地から講義をおこないます。リーディングや議論にも力をいれますので、じっくりと社会開発や地域づくりの理論と実践を深めたい人にお勧めです。大学院レベルの教育をおこないます。
対象者は、大学生・大学院生・社会人など

■国際協力人材ロスター制度
わたしがもつ国際機関や開発コンサルタント、国際協力NGOの仲間から、求人の問い合わせが来ることがあります。つまり、いい人がいたら紹介してくださいというものです。わたしが管理運営する「国際共創塾-グローバルキャリア支援と地域開発」には、現在、1025名の参加者がいらっしゃいますが、約400名が国際協力関係者、約300名が日本の地域づくりの関係者です。基本的に個人の立場で参加していただいていますが、どなたがキャリアチェンジを希望しているのかわかりませんので、ロスター制度によって埋もれている個人のニーズを明らかにしたいと思ってます。

■Slack版「国際共創塾」の導入
上記の新しいサービスを取り入れるのにあたって、有料のオンラインサロンの仕組みを取り入れることにします。その新しい会員になっていただいた方のコミュニティをSlack版の「国際共創塾」としたいと思います。まだ構想段階なので、みなさまの意見も聞きながら詳細を固めていきたいと思っています。

【フェイスブックグループ「国際共創塾-グローバルキャリア支援と地域開発」】

フェイスブックグループはこちらから

https://www.facebook.com/groups/ArukuNakamaNet

【国際協力キャリア支援のための動画講座】

こちらの「開発コンサルタントBASIC」では、開発援助の世界で働くためにTIPsを10分程度の動画で解説しています。ぜひ、事前にご覧ください。

動画はこちらから

https://youtube.com/playlist?list=PLi99aQwcKR3SYy3qee0orKs_OSjxPDSyz


【講師のプロフィール】

★共創コンサルタントによる地域づくり支援

しばやんこと柴田英知は、大阪外国語大学でアラビア語を学び、開発コンサルタント会社で東京をベースに、JICAなどの政府開発援助(ODA)の仕事を16年、国際協力NGOで1年働いてきました。

業務経験のある国は、エジプト、ドバイ、エリトリア、ブルキナファソ、イラン、フィリピン、東ティモール、スリランカ、南インドなど、フィリピンには、2004年3月から2008年6月までマニラ事務所の駐在員として赴任していました。

経験が長い国は、エジプト、3案件、足掛け5件、東ティモール3案件、足掛け5件、フィリピンはさまざまな仕事で足掛け8年ほどです。国づくり(国家計画の立案)からコミュニティ開発まで政府開発援助と国際協力NGOで幅広い業務経験があります。

開発途上国の相手国政府はもとより、JICAやJETRO、外務省、大使館など日本の援助関係機関、さらには世銀などの国際機関、先進国や開発途上国のNGOに加えて、日本の商社、メーカー、コントラクター(建設業者)なども一緒に仕事をしています。

2020年より就活生向けのOB訪問サイトマッチャ―などで、国際協力で働きたい人たちの個別面談を150名以上おこなってきました。

国際共創塾として、キャリア形成に役立つ動画や記事をnoteアップしています。

名古屋工業大学大学院非常勤講師

「地域開発と参加」のついての研究者
論文:
■久野庄太郎の地域総合開発構想における愛知用水と愛知海道(第二東海道)の関係性 : 個人雑誌『躬行者』の記述を手がかりとして
http://id.nii.ac.jp/1124/00002867/

■「仕事としての国際協力-自己理解と業界研究」
https://note.com/arukunakama/m/mef2884e0f552

↓国際共創塾のホームページはこちらです。

■国際協力のキャリア相談ならおまかせください
https://arukunakama.com/besideatyou

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