皇治の信念

本投稿のGOAL：・皇治の人柄がわかる。
　　　　　　　　・武尊、天心の関係がわかる。
　　　　　　　　・皇治の信念の内容がわかる。

アルカスユース熊谷、ヘッドコーチの菅原です。

突然ですが、皆さんはご自身の専門競技以外に、好きな競技はありますか？
私は、ラグビー意外だと、格闘技です。

その中でも、現在は「K -1」に注目しています。
そのきっかけは、現在K -1の絶対王者である武尊（たける）選手が、私と同じ鳥取県米子市出身、ということでした。
しかも近所の中学校です。

一方、武尊選手を強烈に意識する選手がいます。
皇治（こうじ）選手です。

当初、その過激な言動で注目を集める一方、アンチも多かった皇治選手ですが、これまで大口を叩いて公言したことは全て実現させてきた、言わずとしれたトップファイターです。
ちなみに、長くK -1の看板選手として君臨してきた武尊選手に、まだ実績のない時から繰り返し対戦要求、挑発を繰り返してきた皇治選手。
発言に説得力を持たせるために勝利を積み重ね、2018年、不可能とまで言われたそのカードを実現させています。
ただ、こうしたビッグマウス、相手を過度に挑発する言動には「プロとして、愛するファンを楽しませる」という皇治選手なりの信念がありました。
皇治選手のYouTubeチャンネルをご覧いただくと、優しく、面白く、礼儀正しく、人情深いお人柄が伺えますので、是非ご覧ください。

今年3月下旬、K -1が年に1度開催するビッグイベント「K’FESTA.3（ケーズフェスタ3）が開催されました。
年に1度ですので、武尊選手はじめ、所属するトップファイターが一同に集結する、はずでした。

対戦カード一覧に、皇治選手の名前はありませんでした。

あれほど「ファンのために、命を削る」とおっしゃっていた、あの皇治選手が、です。

皇治選手には、ずっと公言していた言葉がありました。それは、
「ファンが今いちばん観たいカードを実現する」
というものです。

私はこの言葉を聞いていて、「皇治vs○○」だと思っていました。
現に武尊戦は実現させているわけだし、次は誰だ？と格闘技ファンとして注目していました。

少し話を変えます。
武尊選手とほぼ同階級に、他団体で「最強」をうたわれる選手がいます。
那須川天心選手です。

天心選手は、大晦日の格闘技イベント「RIZIN（ライジン）」にもよく出場しており、戦っている姿が地上波で放送されることも多いので、皆さんにも馴染みがあるかもしれません。

武尊選手、天心選手共に、キャリア40戦近くを戦い、武尊選手はデビュー間もない頃に喫した1敗のみ、天心選手はなんと無敗です。
天心選手は、2018年の大晦日、元ボクシング5階級世界王者、フロイド・メイウェザー選手に敗れましたが、あれはエキシビションマッチという扱いでしたので、敗戦にはカウントされません。

両者とも、もはや敵無し、という現在ですが、格闘技ファンなら当然欲が出てきます。
「武尊と天心、どっちが強いの？」

ここ数年間、それぞれの舞台で圧倒的な強さを示し続けてきた2人。
このカードは、現在のファン待望のビッグカードでもあります。

話は皇治選手に戻ります。
皇治選手の試合は相当面白いです。
特に昨年11月の、川原誠也選手との戦いは、両者全力でぶつかり合った最高の試合でした。
皇治選手がKO勝ちしています。
そんな皇治選手が言う、
「ファンが今いちばん観たいカード」
それは「皇治vs○○」ではなく、「武尊vs天心」を指しました。

つまり皇治選手は、ファンが今いちばん観たいカードである「武尊vs天心」を実現させるために、自身の試合を行わず、抗議をしたようなのです。

もちろん詳しいことはわかりませんが。

皇治選手が言い続けてきた、
「ファンが今いちばん観たいカード」
とは、元々「武尊vs天心」を指すものだったのか、ただ私が知らなかっただけなのかはわかりません。
もはやそんなことはどうでもいい!!
現役バリバリのトップファイターが、自分の試合ではなく、他の選手の試合を実現させるために、自身の試合をキャンセルする。
当然、格闘技選手は身一つで戦うわけですから、収入にも大きく影響するでしょう。
でも、それが「ファンのため」だから。
そう信じ、皇治選手は行動しました。
当然皇治ファンからすれば、皇治選手の試合が観たかったでしょう。
皇治選手も自分自身で戦いたかったはずです。
でも皇治選手は、皇治ファンのみならず、格闘技ファン全体も大切にしました。
「日本の格闘技を盛り上げたい」
皇治選手はこうも言っていました。

「ファンのために、自分ができることを最大限やる」
「自分のファンだけでなく、格闘技ファン全体も喜ばせる」

信念がブレないからこそ、こうした決断ができたのでしょう。

皇治、カッケーな!!
異性だけでなく、同性からも憧れられるタイプですよね。

もちろん、武尊選手、天心選手の想いもあります。
しかし今日は、「皇治選手の信念」にフォーカスしました。

これからも皇治選手、武尊選手、天心選手、大好きな格闘技を応援します。

本日もお読みいただき、ありがとうございます。

ARUKAS YOUTH KUMAGAYA ヘッドコーチ　菅原悠佑