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愛称

おもしろい‼️
私たち、友だちにならない⁉️
名前教えてよ。

そう声をかけてきた、あなた。

一緒に過ごした時間は最高に楽しかった。
歌を歌い、お酒を飲んで、一晩中語り合い、彼氏を紹介し合う。
まるで、トレンディードラマのようだ。
卒業後、遠く離れてしまう前にふたりで撮ったプリクラは、今も手帳の間に挟んである。

それでも、年賀状のやり取りはあった。
定型の絵に、縦書きや横書きが入り交じり、挙げ句のはてには、宛先にまで言葉が並んだ。
伝えたいことが、溢れかえっていた。

年に一度ぐらい、会えていたかな。
宿も取らない女子ふたり旅は忘れられない。
海で、バカヤローと叫んだ。見晴らしのいいところで花火をみた。電柱に書いてある民宿に電話をかけて宿を確保。隣の部屋との境は襖(ふすま)だった。
鍵の意味ないじゃーん、と大声で笑った。

そのうち、私は仕事と結婚、出産の両立で忙しくなった。

気づいたら、あなたはいなくなっていた。
もう、どう連絡していいのか分からない。

子育てが一段落した。親も見送った。病気で仕事も辞めた。…疲れた。

思い出すのは、あなたとの、どうしようもない楽しい時間。

あなたをフェイスブックで見つけた。変わらず眩しかった。


今はまだ、近づけない。
輝いた私を取り戻し、あなたに会いに行こう。
また、愛称で呼んでくれるだろうか。

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