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予選システムについて


昨日の記事の続きです。

2024年3月現在、發王戦のプロ予選は2半荘トーナメントを3回クリアすると本選に出られるというシステムとなっています。
一昔前まではプロ予選も一般予選同様、○○人が4(ないし5)半荘打って、上位△人が本選出場というようなシステムでした。現在のシステムに変わった経緯はあまり覚えていないのですが、予選参加人数の増加によるものだったような気がしています。
予選にはシードはなく、予選から参加するプロは一律1/8をクリアするところから始まります。

で、私が出場したこの日の予選の参加予定人数は48人でした。48人だと
予選トーナメント戦① 48人(12卓)
→予選トーナメント② 24人(6卓)
→予選トーナメント③ 12人(3卓)
各卓上位2名(合計6名)が本選へ勝ち上がりです。

しかし当日の体調不良などによる不参加があり、急遽44名での対局となりました。
マルっと1卓分減った訳ですが、これによりどうなるのかと言うとワイルドカード(以下WC)なるものが発生します。發王戦におけるWCは卓内3位の人の惜敗率せきはいりつで決まります。ここでの惜敗率とは「卓内2位との差」を指します。

A +5pの卓内3位で卓内2位が+25p(差20p)
B △40pの卓内3位で卓内2位が△35p(差5p)
パターンAとBで例えるとBの方が惜敗率が上なんですね。
そして、48名参加予定だったが47名参加であった場合は1人黒子が入り12卓の各卓から上位2名が通過し、黒子の入っている卓で黒子が勝ち上がった時のみWCが1枠発生します。
この1枠を各卓の卓内3位で1番惜しかった人に与えるという感じになります。

さて、この日は44名参加でした。
そうなると黒子はどこの卓にも存在せず、最初からWCが2枠ある状態でトーナメント①が始まります。
もちろんこのことは会場内に周知しています。
WCが2枠確定しているとは言え、他の卓の卓内3位な人が卓内2位とどれくらい小差なのかは打っている時にはわかりません。
しかし、長年の運営の経験から10卓くらいであればWCに(だいたい1枠or2枠)滑り込むには1桁差で結構いけることがわかっていました。
そして昨日の記事の場面ですね。
・WCの枠が確定していること
・これをアガることで卓内2位との差が1桁台になること
・自身の最終手番かつ、ほぼこの局で終わってしまいこれ以上良い結果になることは無さそうなこと

この3つ(特に上2つ)の条件が出揃ったことで私はトーナメント戦において自身が卓内3位になることがわかっていてその決断をしました。

結果は会場内の卓内3位の中の1番手でWC枠で予選トーナメント②へ進むことができました。ちなみに2番手は8p差くらい、3番手は2桁台だったと記憶しています。
また、この日の予選トーナメント③でも卓内3位(卓内2位との差が12pほど)となり、本選の補欠14、5番手でした。
ここ数年の本選トーナメント1は数百人規模なので、無事?補欠から繰り上がり本選に進めたという経緯があります。

ということで1番下から勝ち上がったとは謳っているものの、実は1番最初のトーナメントで敗退していたかもしれなかったんですよね。
トーナメント10回もやると実に色々なドラマがありますね。

次回はトーナメント1〜5の中で特に思い出深い局面を紹介しようと思います。

それではまた!


おまけエピソード
決勝で戦った松島リキヤ選手は普通に予選トーナメントから出て全て勝ち上がったそうです。普通に優勝するよりそっちの方がすごくない!?





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