罪と自罰

腕があって、足があって、頭があって

胴があって、真ん中に心臓がある。

時折、その全てを引き裂いて、身体の内側から何かが出てこようとする。

激しく、制御ができない何か。

それは、もう還ることのできない過去たち。

それは、もう変えることのできない今。

許されたい。

無価値なものに救いを求める。

けれど、無価値なものは、錯覚しか与えてくれない。

許された気がするだけ。

ふと我に返れば、何一つ許されてなどいない。

その無意味な時間を思い、またこの身を千切ってしまいたくなる。

そして最もこの身を苦しめるのは、

誰も自分を許す気も罰する気もないということだ。

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