贈り物 君に。
「しかしまあ、ぎょうさんあるのう。」
「おう、そうじゃのう。鞄選ぶにもこないぎょうさんあると一つに選ばれへんな。どうしたもんかのう。困ったもんやで。」
「それよりもう昼やで。何か食おうかのう。おう、あれ見たれや。食堂じゃ!」
「ほんまじゃ!入ろうや!やっぱり和食がええよな!なんや、心が躍るのう。この金目を煮付けたのが美味そうじゃ。」
「お!こっちも美味そうやで!美豚やて!豚やぞ!こっちも美味そうじゃのう。」
「おう!なんじゃあれ!おう、あれ見たれや!」
「なんじゃ、いきなりどないしたんじゃ!」
「あれじゃ!わしの指の先じゃ、あれ!手羽じゃ!手羽を油で揚げてたれに漬けとるど!」
「ほんまじゃ!なんじゃあれ!揚げもん揚げてさらにたれに漬けよる!なんて料理じゃ!」
「おい!これとちゃうんか!これじゃ!お品書きに載っとる!この指の先の料理じゃ!」
【ボッテバ・ヴェネタ】
「おう!こりゃなんと読むんじゃボッ....かぁっ!横文字なんぞ使いよってから!」
「欧米かっ!」
「あっ!出しよった!客に出しよったで!東京はオッシャレなもん客に出しよるのう!」
「西洋気取りでなんかわしゃ好かん!店変えよか!」
「そうしよかのう。」
【続かない】