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家族は小宇宙 ソーシャルワーカー目から鱗

みなさま
お疲れさまです。
aruです。

今日は、少し前に参加した研修内容をふり返る中で、
改めて
目から鱗
の内容を見つけました。

それはひきこもりの方への支援に関する研修の、
「家族への支援」
のコマでの内容です。
ひきこもりの方への支援の中で
家族支援はとても重要とされています。
家族のかかわりは、ひきこもる子どもの気持ちや考え、行動にとても影響がある、
ということです。

親が明るく元気でいると、子供も気持ちが穏やかになります。
じっくりゆっくり待つことができると、いつかぽそっと思いを呟いてくれるかもしれません。
逆に過干渉、口出し、自分の考えの押し付け…
少なからず親なら誰にもありそうなことばかりですが、
そのようなかかわりが強くなりすぎると、
子どもの思いや考えを消してしまい、
ひきこもりの原因となったり、ひきこもりが長期化する、
とも言われています。

それを聞くとハッとしますよね。
私はしました。
あれ、あてはまる!
とヒヤッと汗をかき、子どもに求めすぎだったかなと振り返ります。

どの家族の方も、
一生懸命考え、調べたり、聞いたりして学び、
子どもの様子に合わせて言葉をかけ、
無理はさせずにとそっとしたり、
いい刺激になるかと外出に誘ったり、
喜ぶだろうと好きなおかずを作ったり…
一喜一憂しながら
皆さんさまざまなことを考えつくし、やりつくした
という方ばかりです。

でもうまくいかなくて、
他のうまくいっていそうな家族と比べたり、
他の家の子どもを見て
「なんでうちの子が…」
と自分を責めて涙がでたり。

相談をうかがうと
そのような方々がとてもたくさんいらっしゃいます。

そこで今日、新しい視点を研修資料から見つけました。
精神科医である斎藤環さんの著書
『家族の痕跡』
という本を一部抜粋して紹介されていました。

家族とは
『便利であって不便
親密にして疎遠
多様にして単純
深淵にして通ずる浅瀬
個別にして普遍
はかなくも不滅
神聖かつ下品
病の元凶にして癒しの器
人は家族のもとで成長し、家族のもとで退行する
人は家族ゆえに孤独を免れ、家族のために孤独になる
生きる上での必須のものだが、なくても平気で生きていける
最大の喜びと最低の憂鬱さの源
誰もが嫌悪しつつ、誰もが憧れる
倫理を育むと同時に諸悪の根源である
つまり家族は、絶望であって希望である
人間がそうであるように』

以上の内容でした。
家族は多様な矛盾をもつ小宇宙
との考えです。

家族=朗らかで明るいもの、というのは幻想なのかもしれません。
私の頭には無意識にそのように刷り込まれています。
テレビや学校、親、社会全体から
いつのまにか
家族みんなで楽しくリビングで団らんするのが正解、
という認識になっていました。

でも違います。
半分は正解で、半分は不正解。
良くないこともあって当たり前。
そのように考えれば合点がいきます。

偏った視点で家族支援をして
それをその家族に求めてしまうのは失礼で危険なことであると感じます。
ソーシャルワーカーとしては冷静に各家族の特徴を捉え、
偏ったアセスメントとならないよう
家族を支援したいです。

そう考えると、
いろいろと問題のある我が家も、
特別じゃなくて普通かもな、
と思えてくるのです。

目から鱗です。
物事を、
今までとは違う見方でみることができると
ふっと心が楽になります。

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