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エピソード1:まずはギャラリーを予約せよ

アート作品を作ったことないが、来年2020年3月に作品展をすることにした。
どうして、こんな無謀なことを1年かけてしようと思ったのか、その背景を描きたい。

アートはとても好きだ。頻繁に美術館やギャラリーに行くし、3年前の2016年にはアートの仕事がしたくて、当時働いているコンサル会社を辞めた。自分の仕事にしたいくらい好きである。

けど、それは完全に観る立場。前職のアートの仕事も作品を観て、海外のアートフェアへの出展を提案するものだ。当時は作家に好き勝手言っていた。作品のここが素晴らしい、もっとここはこのように表現した方がいいなど。もちろん、自ら作品を生み出す作家へのリスペクトは持っていた。一方、自分が関与している領域の狭さ・少ない影響力にある種の劣等感を感じていた。

■きっかけはアーツプロジェクトスクール

コンサル会社に再転職した今も、アートの仕事をしたいという想いはある。なので、アーツプロジェクトスクールという文化庁主催の文化事業育成リーダープログラムに昨年9月から2月末まで約半年間通っていた。

このプログラムは、第一線で活躍する講師陣の座学とスクール生のプロジェクト実践という大きく2つで構成されている。

数ある講義の中で、印象的だったのは、株式会社スマイルズの遠山正道さんの授業だ。ちょうど授業の前日に投稿されたNewsPicksでのコメントを紹介されていた。

今世の中クライアントワークに溢れています。極端に言うと、サラリーマンであれば、上司がクライアント化している。
第一声、第一歩が、お客さまの課題、会社の都合、上司の命令などの外側の事象によって始まり、それを打ち返している日々。気付くと、自分からの発意がない。それを逆に言うと自己責任がないということだと思います。
自己責任のもと自分の内側にある理由でやらないと、覚悟もなにもなくなってしまうと思うんです。

これは心に響いた。お客様の課題に対しては瞬間的にアクションが取れるのに、社内の公募制の新規施策には二の足を踏んでいたからである。つまり、与えられたことはできるが、与えられないと何もできない体になっていたのだ。やる気はあるのに、何をやりたいのかわからない状態だ。

遠山さん自身も最初から、今の考えを持っていたわけではないそうだ。きっかけは、三菱商事時代に自身の個展を開いたことだという。ある人に将来やりたいことを聞かれて、絵の個展と話したところ、じゃ1年後のギャラリーをまず予約しようということになったとのこと。

なので、それに倣って、1年後の2020年3月にギャラリーを予約した。もちろん、何を作るかはまだ未知数。誰にも求められたわけじゃないけど、自分の意志でやると決めた。

もちろん、ど素人的なので、寒い感じで黒歴史となる可能性が高い。世間体を人一倍気にして生きてきたので、一生笑われる黒歴史なんて絶対に作りたくない。

けど、それでもやった方が絶対にプラスだという確信を持っている。それは、本業のコンサルスキルが劇的に伸びると思っているからである。次回は、アーツプロジェクトスクールで実感した、ビジネスxアートについて描きたいと思う。

参考:世界のビジネスリーダーがいまアートから学んでいること

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