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サイコロきっぷ北陸の旅 第2日

NO.3です。今回が最終回。
①,②はこちらからどうぞ👇


2月5日(日)


朝食はバイキング。
料金もリーズナブルだったし、まあどこにでもあるような洋食バイキングだろう、と思っていたが、驚くことに地場産の食材が沢山並んでいた。食の宝庫 北陸恐るべし。おまけに和食バイキングなんて滅多にないので嬉しかった。
おかずは主菜というよりもご飯のお供として設計されているようで、あれもこれも美味だった。ついでに朝食会場がめちゃくちゃきれいだった。

ホテルの目の前は一面、白。

今回宿泊したのは片山津温泉にある、「ダイヤモンド片山津温泉ソサエティ」。
agodaで予約して、3人で合計¥19,250だった。快適な時間をありがとうございました。

送迎バスに乗って、加賀温泉駅に戻ってきた。
加賀温泉での滞在を終えた群衆がやはりたくさんいて、スーツケースのキャスターの音が響いていた。
先行する上りのサンダーバードを見送り、私たちは後続の普通列車に乗車した。

福井駅で途中下車。
今回のきっぷは福井駅でのみ途中下車が認められている。白衣を着た恐竜が出迎えてくれた。ここ越前は恐竜の街としても有名である。
本来の福井観光といえば東尋坊や永平寺、一乗谷、恐竜博物館などが定番だが、今回はその日中に東京に帰らなければならない時間の関係上、福井市街の観光に留めることにした。

駅前にも非常に大きな恐竜。しかもこれ、動く。

福井城址に向かった。
現在の福井城には福井県庁や福井県警の庁舎が入っている。建物の間をぬけて天守台にやってきたが、あまりに雪が積もりすぎて天守台までの階段は封鎖されていた。残念。

高校時代、日本史の教員が言っていたことを思い出した。城郭跡には公的機関の庁舎が置かれることが多い、と。その詳しい理由も言っていたような気がするが、忘れてしまったのがなんとも惜しい。江戸城内に中央省庁が並んでいたり、地元静岡でも駿府城公園内に県庁や県警があったりするのと同じようだ。

内堀は凍結。
奥に見える山の向こうに加賀温泉郷がある。
階段が雪で覆われてしまっていた。

散々歩き回ってお腹が減った。
福井名物として、ボルガライスとソースカツ丼の二択で迷ったが、後者をとることにした。
大盛りご飯にカツが豪快に乗っていて、ソースは程よく甘辛い。カツは一般的なトンカツと違って衣が細かく、全体的にしっとりとした口当たりで優しい、という印象。揚げ物特有の重さが全くなくて食べやすかった。

カツ丼セット¥1,200

今回訪れた「ヨーロッパ軒総本店」は福井では有名な洋食屋さんで、市内に多くの支店を持っていた。著名人も多く訪れる有名店のソースカツ丼、ぜひ一度御賞味あれ。

食後、足羽神社に向かう途中で美しい洋風建築があったので思わず足を止めて立ち寄った。

「グリフィス記念館」という。
19世紀の福井(藩)と関係の深いお雇い外国人、ウィリアム・グリフィスの活躍を称えて造られているそうだ。

足羽(あすわ)神社は、福井市内の足羽山という小高い山の中ほどにあった。神社までの道、「愛宕坂」は石畳の階段が整備されていて、非常に綺麗だった。もっとも、雪が積もっていたことと重いリュックを背負っていたのでそれなりにキツかったのも事実ではあるが、未整備の山道を歩くよりはマシだ。

神社は子宝、交通安全、合格祈願で有名で、主たる神は継体天皇であるという。
2月は沢山旅行に行くので、交通安全を祈願してお参りを完了した。

参道を抜けてすぐのところに展望台があり、そこからは市街を一望することができた。
屋根に積もる雪と所々白い山々と青く澄んだ空の景色がこの上なく美しいと感じた。

愛宕坂
展望台より

展望デッキのすぐ脇に急な階段があった。その名も「百坂」。実際に百段かは不確かだが、愛宕坂を余裕で超える急傾斜を、滑り落ちないように慎重に下った。

百坂を下りきると、福井市の水道記念館があった。こちらも少し立寄った。
さらに少し進むと安政の大獄で処罰された福井藩士 橋本左内の名を冠した「左内公園」があって、公園内には左内の墓があった。

百坂
急すぎる。

一通り駅の近くを歩いてちょうどいい時間になったので、福井駅に戻った。

帰りに乗るのは15:43発のサンダーバード30号。
途中まで雪景色を眺めていたが、いつの間にか寝てしまっていた。
目覚めた頃には湖西線を走っており、進行方向左側には琵琶湖、右側からは沈む太陽の光が射し込んで、何だかエモーショナルな雰囲気だった。
京都駅が近づくと、チャイムの『北陸ロマン』が旅の終わりを感じさせてなんだか寂しかった。

京都駅でサンダーバードを見送る。

本来サイコロきっぷは大阪駅発着のため、大阪駅まで行くのが筋なのだが、友人Aは京都市内に住んでいるし、Kと私は東京に戻るから、と京都で下車することにした。
きっぷは記念に持ち帰りたかったので、駅員さんに頼んで無効印を押してもらうことにした。

新幹線発車までの時間で夕食を食べた。京都駅ビルでオムライスを食べた。デパートだから仕方ないと思いつつも、昼に食べたソースカツ丼や、梅田の潮屋のうどんと比べてコスパが悪いと感じてしまった。

カルボナーラ風オムライス、とかだった気がする。

旅の始めに京都駅に着いた時に行った屋上に続く階段は、電飾アートみたいなものが施されていた。
バレンタインが近く、チョコとかハートとかが多かった印象。東アジア系の観光客がこぞってカメラを向けていた。

板チョコの外紙を剥がすような演出

Aの見送りを受けて、Kと私はのぞみ号に乗車した。発車後まもなく夢の世界へ。
京都に来る時は狭苦しいバスだったが、今度はケチらずに指定席を予約したので約2時間の快適な移動だった。

Kは八王子在住のため新横浜でお別れとなった。何故なのかは分からないが、新横浜と品川で下車する人が多く、東京駅で降りるのは私の号車では極わずかだった。

20:54、東京駅到着。
満足感に浸ったまま、自宅までの帰路についた。

北陸を旅行するのはこれが初めてだった。
まだやり残したことはあるので、早いうちにもう一度行こうと思う。

サイコロきっぷ北陸の旅 【完】




〔主な出費〕(1人あたり)
高速バス(新宿→京都) ¥4,700
サイコロきっぷ ¥5,000
ホテル ¥6,416
新幹線(学割乗車券+指定席特急券) ¥12,490

食費その他合算してだいたい3万円程度だった。
コンビニで余計なものを買ったり、移動費を削ったりすれば3万円未満でも旅行は可能だと思ったが、とはいえ疲れた身体にさらに負担をかけるのは苦痛なので、お金はかけるべきところにかけるのが得策だろう。
ちなみにお土産などは購入していない。


次の旅行記もお楽しみに!

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