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アートセラピーを学ぶには。日本の資格と海外の資格のどっちがいいの?【マシュマロ質問箱から】

みなさん、こんにちは!

最近は更新が滞ってしまい、大変お久しぶりです汗。前回の投稿が3月…と自分のズボラぶりに驚愕すると共に、あっという間にもう夏本番が間近に迫っていて驚いております。

ところで、先日、マシュマロ質問箱にコメントを頂きました!ありがとうございます。

“日本でも取れる資格よりも、海外の通信の資格をおすすめしますか?”

質問者さまは、日本の美術大学を10年ほど前に卒業し、現在保育資格を取るために学校に通っているそうです。その中で、保育の現場で生かせるアートセラピーの知識&資格をお求めなのかな、と推測しました。

それを踏まえて、この質問についてわたしの意見をまとめてみます。

まず前提として…わたしがここで述べる意見は、わたしのとても主観的な個人の意見です。そのため、気持ち半分で参考にしてくださることをお願いいたします。

わたしがアートセラピーの道を目指したのは、10年以上前のこと。当時は、アートセラピーという学問自体が日本で学べる環境がほとんど無く、少なくとも、大学&大学院レベルで教えている場所は一つもありませんでした(今は筑波大を始めいくつかの大学がアートセラピーを紹介しているようです。)

そのため、『アートセラピーを学びたい』という意思に対して、日本か海外か…という選択自体が存在していなかったからアートセラピーが学べるアメリカに行った、というのが正直なところです。

現在は、わたしのように海外でアートセラピーを専門に学んだ方が帰国され、様々なワークショップを展開されたり、大学などで講師を勤めたりしているなど、以前よりも日本にもアートセラピーを本格的に学べ触れることの出来る場面が増えているように思います。そのため、日本にいながら学びたい内容が日本語で勉強出来るのであれば、わざわざ海外の資格の取得を目指す必要はないのではないかな?と感じています。

唯一、留意点を挙げるとしたら…。自分の取得した資格がどのような効力を持つのかという点を軸に将来設計をしていってもいいのかな、ということかもしれません。

例えば、アメリカでアートセラピストとして活動したいのであれば、全米アートセラピー協会の認定するプログラムやカリキュラムを終了しなければ資格を与えられず、アートセラピストと名乗ることが出来ません(これは、アートセラピー資格がかなり厳密化されている欧米では共通する内容かもしれません。)そのため、これらの地域にお住まいでアートセラピストとして活動したい方は、必然的にその地域が認定する海外のアートセラピー資格を取得していく必要が出てきますし、それらの資格無しにアートセラピストを名乗ってもあまり信用されない場面が出てくるかもしれません。なので、もし質問者さんが欧米在住であれば、お住まいの国・地域の海外資格を取得されることをお勧めします。ただ、これらの資格は取得するまでとても時間と費用がかかるので、よほどアートセラピストになりたい場合以外はお勧めしません。

しかし、日本では現時点で誰でも心理カウンセラー・セラピストを名乗れてしまう実情が有るので、もし日本在住でキャリアアップの一環として資格取得をお考えであれば、上記のような肩書きのための資格にこだわるよりもむしろ、自分が何の専門家なのかを明確にしていくための手段として資格や修了書を活用していくのも良いのではないかな…と感じます。

例えば、保育の現場に利用したいアートセラピーであれば、モンテソーリ教育など体感を意識したアート制作を含むワークショップや、子供の臨床に特化したプログラムや資格のものを海外・日本問わず負担少なく受けられるものからどんどん取得していくなど。

その他にも、トラウマワークを深めたいのであれば、過去のこの記事で紹介したキャシー・マルキオディ博士のサーティフィケートプログラムは、本人がアメリカではかなり著名なアートセラピストなのもあって支持者も多いですし、受けてみる価値がある気がします。トラウマワークを専門にされている日本の心理関係者の中にも知っている方もいるかもしれません。

正直なところ、アメリカのアートセラピスト資格を持っていても、あまり日本で重宝された経験はありません。日本の心理関係者と話していても、「ふーん」ぐらいに受け取られているような部分もあって、日本で活動するのにあまりアートセラピスト資格を持っている利点は、感じにくいのが個人的な体感です。

なので、自分の専門分野を極めていく中に、その専門分野に絡んだアートセラピーの基礎知識もある程度持っている、というように自分の教養と専門性を深めることに集中して専門分野により近い小さな資格やコース修了書をたくさん持っている方が、一つの大きなアートセラピー資格を持っているよりも日本では信頼度が上がるのかな、なんてことを感じています。

ただ、その際、ワークショップやプログラムの主催者がどのようなバックグラウンドがあるのか、本当に信頼出来そうな人かを(日本・海外問わず)ある程度調べてから受講を決めることは必須かもしれません。

全てわたしの感じた個人的意見ですが、そのようなことを感じました。質問者さんの質問内容へのお返事になっていれば嬉しいです。

引き続き皆さんからの質問を受け付けています。


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