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「成瀬は天下を取りに行く」と「天才を殺す凡人」

宮島未奈さんの小説「成瀬は天下をとりにいく」をAmazonAudioで読了(聴了)。とても面白かった。
主人公の成瀬あかりは天才肌。言うことも大きいがその目標に向けて長期的なスパンで考え、周りを気にせずに行動ができる。友人の島崎みゆきは凡人だけどコミュニケーション能力に優れて、要領よく生きていく。成瀬の生き方に島崎含めた周りはそれぞれ思うことあり、揺れ動きながらもあかりとの距離を調節していく。

この本を読んだとき、北野唯我さんの「天才を殺す凡人」を思い出した。こちらはビジネス書で毛色は違うが、天才・秀才・凡人の3すくみの考えを示しており、「成瀬は~」もそれぞれの登場人物が嫉妬や思いを抱えながらバランスを探っているところが似てるな と思ったから。

「天才を~」では、天才は凡人に(自分を)理解してほしいが、凡人は理解できないから排除していくような話がのっている。凡人の子たちからは成瀬が排除されていくが、島崎はその中でも理解を示したり歩み寄ったり。時には自分の意見をぶつけながら、成瀬とのお笑いコンビ「ゼゼカラ」を成長させていったり。

天才・秀才・凡人の3すくみを描きながら再読すると、バランス関係の遷移が見て取れて面白かもな と思った。


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