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initiate

イニシエーションとinitiate

慶子さん、こんにちは!
今日はinitiateについての質問です。
この言葉は、和製英語としても時々聴く
『イニシエーション』という言葉を連想します。
『イニシエーション』は、例えば、少年が大人になる旅をしたり
ハリーポッターの世界のような魔法の世界で
初めての儀式に参加するという時に
『あとで振り返れば、あれはイニシエーションだったのだ…』
というナレーションが入っちゃうようなイメージなのですが…
(うーん、これはかなり個人的なイメージなのかもしれませんが)
イニシエーションには、今あるところから、少し違う場所へ連れていかれる、もしくは、なにか得体のしれないものに足を踏み入れる、というようなイメージがあります。
でもこれは和製英語特有のもの?
もしくは私の勝手なイメージなのでしょうか。
initiateの、始めるという意味には
そういったイメージは含まれていますか?
あるいは慶子さんが使われるとしたら、どんな場面で使われるものなのでしょうか?
また慶子さんのお話をお聞きできるのを楽しみにしております。
今日も良い一日となりますように!
藍子 拝


initiateは行動のかなり初期段階のイメージ
そしてそこには意思が感じられる

あいちゃん、こんにちは!

東京はすっかり初夏の気候になりました。常夏のシンガポールは季節の変化はあまりないのかな?

私は、「イニシエーション」という言葉がハリーポッターのような不思議な世界に連れていかれるイメージで使われているのに出会ったことはなく、イニシエーションという和製英語(?)にも馴染みがないのですが、どんな場面で使われているのをあいちゃんは経験したのでしょう?すごく興味があります!

initiateというのは、行動している状態を示す言葉ですが、プロセスの中でもかなり初期段階のイメージです。何かを始めたり、仕掛けているというか、物事に初めと終わりがあるとしたら、かなり初めに近い感じ。そして、そこには「意思」が感じられることが多いです。

initiativeが使われる場面

initiateの名詞形、initiativeという言葉は会話の中でもよく使います。特にビジネスの場面で部下が上司に報告をしながら「あんなことやってる」「こんなこともやってる」と頑張っていることをアピールするような場面で良く聞きますね(笑)。
日本語に訳すときには「取り組み」とか「手がける」とか、まだ結果は出ていない段階であることを想起させる言葉を選ぶことが多いです。通訳の仕事は「瞬間芸」なので(汗)、適切な表現や言葉をじっくり考える時間を与えてもらえることは皆無なのですが、initiativeという言葉を訳すときは文脈や言葉のニュアンスから、或いは直感的に?「プロセスの初めの段階」そして「意思がある」言葉を選んでいるのは、いま改めて考えて初めて気づきました。

initiateの語源

例によって語源辞典を調べてみると、initiateという言葉は1600年ごろに「習慣や仕組みを導入すること」「始めること、開始する」とあります。やはり何かを始めるということなんですね。

あいちゃんが言う、「初めての儀式に参加するという時に『あとで振り返れば、あれはイニシエーションだったのだ』というナレーションが入るようなイメージ」というのは、こういうところから出てくるのかな? これまで普通の人間だったのが、これから魔法使いとして成長していくスタートというか・・・?
どんな場面か今度詳しく教えてください(笑)

今日のニャンコ&権威ある辞書

今日の写真のニャンコは「だから、なに?」とでも言いたそうな、表情がなんとも可愛いです♡(ニャンコはなんでも可愛いんだけどね・・・笑) 肘掛(?)にしているのはアメリカで最も権威があると言われている(と私は聞いた)、Websterの辞書。一説によると、この辞書ができたことで、「英語の標準」がイギリス英語からアメリカ英語に移ったとか。言葉の意味や正しい使い方を知るツールとして辞書ってパワフルだということですね。
そういえば20年くらい前に「アジア基準の英語辞書を作ろう」という動きがあった記憶があるのだけれど、あれはどうなったのかしら?いま思えば興味深いinitiativeでしたね。

今日も元気に、ハッピーに過ごしましょう。
また明日〜!

慶子


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