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【進撃の巨人】優しい人が世界を救う

先日ついにアニメ版の進撃の巨人が完結した。
10年続いたこのアニメはまさに傑作だった
この作品を通して私たちが学ぶことは何なのだろうか


エレンイェーガー


エレンは幼いころから正義感が強く
向こう見ずでつっぱしるタイプ、
エレンの世界は限定的であり、
エレンにとっての正義とは何かがはっきりしている

目的に向かってひた向きに努力し続ける姿は
仲間たちの心を動かし、
エレンは仲間の力に支えられて成長していく
どんなアニメにもよくいる、
主人公らしい主人公だ

アルミン・アルレルト


一方アルミンは知的好奇心が強く、
頭脳明晰で優しいが
気が小さく常にいじめられっ子である
いじめっ子に対抗しない事にイラつきながらも
エレンにとってアルミンは庇護すべき存在である

アルミン自身も、自分に自信がなく積極性もない
恐れや恐怖心が強く
精神的な弱さがあり自身の言動が
最良だったのかを常に自問自答している

メインキャラクターであるこの2人が
進撃の巨人という物語の中で
対照的に描かれていることに
どんな意味があるのだろうか
2人は普通にどこにでもいる人間同士、
人が善になるも悪になるも紙一重
それを分けるものは何なのか

優しさとは何か


少し話が飛ぶが、
以前優しさについて書かれた記事を読んで
私自身考えこんでしまったことがある 

優しさとは何か

その記事を書いたのは幼い姉妹のお父さんで
お姉ちゃんが妹に何かを譲ってあげることを優しさだと思いこんだ上で
譲れなかったお姉ちゃんは果たして優しくなかったのかと思い悩む記事だった
(何度も読み直してしまうくらい素晴らしい記事なので
是非読んでみてほしい)

この世では優しいと生きにくいのに。

そう、優しいと生きにくい
いつも頭には相手のやりたいことは何か
本当の気持ちはどうなのか
皆にとって最善最良は何か 
関わる人たちの事を考えてはいちいち思い悩み足が止まる
気が付くと自分の事は置き去りにして疲弊する

でもどちらかと言えば誰かのために自己犠牲をしているというより
誰かを想ってたら結果自分を置き去りにしていたというのが正しい

優しい事は苦しい
優しい事は正しいのか

ずっと私の中での疑問だったが
進撃の巨人のアルミンを見て少し救われた

優しくあるためには理解をしなくてはいけない
我ではなく、
人が望むことが何かを知ろうとしなければいけない
誰かにとっての正義とは何かを考えなくてはいけない
そしてそれらを知るということは
これから起こりえる事に対する
自分の中の選択肢が増え続けるという事だ

優しくて生きにくい人の代表、アルミン・アルレルト


アルミンはまさに優しくて生きにくい人の代表だ
優しいからこそ人を理解しようとすることを諦めず
優しいからこそ常に最善を求め
優しいからこそ自問自答する

そしてもっと面白い事にアルミンは優しさの壁にぶつかり
それを捨てようとする
でも結局優しいことはやめられない

そこに希望を見たのは私だけなのだろうか

アルミンの優しさは人と人をつなぎ
我ではなく人を想う気持ちを育てる
それは小さなコミュニティから少しずつ広がっていき
結果多くの人を動かし、地ならしを止めた英雄となった
物語の後半の主人公はエレンではなくアルミンだ

だから私は自分の事を犠牲にする優しさが正しいか悩むことやめようと思う
なぜなら優しい事はやめられない
優しい人は結局優しいままなのだ
でもそれがいつか世界を救う希望となると信じたい


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