【レビュー・批評 #2】映画が実人生を捉える時 ーゴダール『女と男のいる舗道』について
昨年亡くなったジャン・リュック=ゴダールの作品を取り上げたいと思います。彼について書きたいことは沢山あるので、これから何度もエッセイやレビューで言及していくでしょう。彼は多くの作品を撮っていますが、映画史に残る、或いは人にお薦めできる代表作と言えば、何と言っても『勝手にしやがれ』(59)、そして『気狂いピエロ』(67)でしょう。私自身が今まで強く影響を受けたのは、ECMのサウンドトラックを使うようになった90年代以降の作品だったりします。
しかし、私が最近偏愛しているのは