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貴方のその日本円大丈夫ですか!?(この際仕組みを学んじゃいましょう!)

2024年4月26日 日銀が金融政策決定会合で議論された内容に基づく金融政策を発表した。市場が期待(!?)していた円安の流れを一時的にも止める手段(国債買い入れ減額、かなり薄いが政策金利上げ)は儚く消えて行きました。為替を念頭に政策を決めないという表現もあり、現在のドル円は158円を突破しております。ここで一つ質問です、今の日本円って固定相場だった1970年代の1$360円より価値が低いって事はご存知ですか!?


通貨の価値は名目、実行為替レートで判断する

通貨の価値の比較は単純な見た目の為替金額ではなく名目、実質実行為替レートで判断します。簡単に言うと名目は期待値(その国の価値、経済成長率、将来性など)であり、2国間通貨の交換比率を表したもの。実質は貿易比率を用いて加重平均した相対的な通貨の強弱(対多国数通貨)の為、より実際の価値に近い指標となる。以上の理由から貨幣の価値は見た目のレートでは判断できません。

円、名目、実行為替レート1994
年1月~2024年1月

このグラフを見ても分かる通り2024年1月の実質実効為替レートは70(この時のドル円は1$147円55銭)、100(指数で)だった2013年3月は平均為替レートで1$94円96銭という相場、ちょうど第二次安倍政権が発足した辺りでしょうか。そこから僅か10年強で貨幣価値は30%以上も下落しました。※これは単に貨幣価値だけの話なので物価指数、社会保障費、の増加は織り込んでおりません・・・(2国間通貨ではない為、対ドルだけではない)
実際はここにインフレ指数が加わる為、消費者側の生活の息苦しさは増すばかりです。

財務省の為替介入の期待!?それとも危機!?

3月以降岸田政権の閣僚の中で一番顔を見たのは鈴木財務大臣かもしれません。毎度の様にいう事は同じ、緊張感をもって注視しております!!って。
このところよく耳にする為替介入という言葉が聞きなれないという方に分かりやすく説明すると、あまりに行き過ぎた相場に対し国が外貨準備金という巨額の資金を投じて相場を一時的に逆転させる方策で市場の公平性を損なう行為です(笑)。※日本は金利まで国が操作してきたのでもはや何とも思わないのですよね・・・
ご存知の方も多いですが日本は世界最大の外国債券保有国で資料はちょっと古い(令和4年3月末時点での財務省資料)ですがなんと1兆3560億7100万$もあるのです。為替介入というのは外貨(ほぼドル)を売って円を買う行為なので、実際に動かせる金額というとドルの現金になるので1368億6700万$のうちのいくらかという事になると思います。(ちなみに2022年に介入したときに投じた資金は3回で合計9兆2000億円)


令和4年3月末時点での外貨準備高

この為替介入消費者にとっては早くこの円安を是正してくれよと切実な願いなのですが、実は投資家にとっても早くやれよなのです。世界中の投資家にとってこのドル円FXは短期でも長期でも利益が見込みやすい(日銀の政策がタカ派に傾く可能性がかなり低い為、円安方向に振れやすい)ので円を売るポジションが積み上がり、実需の円買い(日本企業が外貨を売って日本円を買う動き)が少ないこのGW中に待ち構えている投資家は世界中にいると思います。もし今日、明日財務省が為替介入をしたらどうなると思いますか!?(4月27日時点で仮に為替介入をしても4月中には公表されない為、正式に分かるのは5月になってから)それこそ世界中の投資家が待ち構えていたボロ儲け相場になるのですw。だから動くに動けないのですよ・・・。

通貨安に関して日銀が関与しない以上自己防衛しかない

植田総裁が国債の購入を維持すると発表(金融緩和を続ける)し、政策金利を上げる事を見送った為、金利に関しても為替に関しても従来のままという事になりました。国内的にはどんどん日本円を刷って市場にお金を溢れさせ、溢れたお金は消費者にはあまり回らず企業に滞留する流れはそこまで変わっておりません(ようやく少し動き始めましたが)。ここまで読んでくださった読者様ならもうお気づきですよね!? 資産は自身で守るしかないのです、そうです日本円ではなく外貨を保有して運用するのです。外貨を運用することによって円安のリスクを軽減させます。外貨を運用することによって円安が追い風に変わります(外貨を円価換算する場合に為替差益が生じる為)こうする事で現在よりさらに円安になった時に損失をカバーできるのです。悲しいかな銀行に日本円を預けておけば安心という時代は終わりました・・・何故?緩やかではありますがインフレ時代になったからです。インフレ下に於いては貨幣の価値が下がる為ただでさえ安い日本円はさらに安くなります。(だから最近外国人だらけなのですw日本が世界からみて安すぎるからインバウンドが過去最高を記録するのです)
ちょっと話が反れましたがもう資産を守る方法は日本円以外の貨幣を持って運用するか、不動産を保有する、コモディティ(金など)を保有しておくという話になってくると思います。

私はちなみに資産の半分はドルで保有して運用しております

ここまでお読みいただきありがとうございます。長くなってしまい申し訳ありません・・・もうすこしだけお付き合いくださいm(__)m。
上記保全方法の内外貨に焦点を当てます、外貨で運用する方法は外貨預金に積み立てる、外貨に両替をし外国の株式、債券を保有し運用する、
外国債券で運用する投資信託を購入する。※ここではドル建て生命保険等には言及しません。
こういった方法で運用してみましょう。そこでもう一つ、これらの金融商品は価値が増減する為元本が保証されているわけではありません。今月中旬の相場下落も初めて経験された方にはショックかもしれませんが普通に起こりうる事です、その時自身に問いかけてみてください、株価が5%下落したら過敏に反応するのに貨幣価値が20%も30%も下がっても気にしないのですか?と。外貨運用はこの貨幣価値下落に対しての防衛策です、一つ一つ丁寧に勉強していきましょう。もしこういった内容の記事に需要があるのであればまたテーマを考えて書きますので、いいねかコメントで反応してください。名もない筆者ですが米国株式に投資を始めて3年数ヶ月で投下した資金は倍になりました。(日本円換算、ドルではもう少しで倍)円の価値下落は相対的にドルの価値が上がる為、私には追い風になります。私に興味が湧かれた方は是非フォロー頂き他の記事も読んでみてください。ここまでお読みいただきありがとうございました。


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