委(ゆだ)ねる
水面の揺らぎを見ていたら、こんな風に見えだした。
イソップの 北風と太陽では
強い力ずくの突風では抵抗があって
成し遂げられなかったことが
暖かなじわーーーとした熱の作用で
ついに成功する。
絵の制作も、そうした面があると時々思う。
自分をぬるめの湯に浸かるように委ねる・・
自分の体を打ちたたくように描くというのも
若い頃はしていたけれど
今は、自分を信じて激励する。
自分の中に格納されたものを
こうしてぬるま湯で常温に戻し
溶け出して泉になるのを待つ。
しかし大切なのは、日々絵と対峙して暮らしていなければ、
常温に戻すものもないのだということだ。
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独学の画家 香本博(コウモトヒロシ)です。北海道から沖縄まで約130回の個展を開催してきました。より多くの方に見て知っていただけるよう、絵本出版なども考えています。応援よろしくお願いします。