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夜の爪痕(詩画集)


朝起きてアトリエに入ると
何者かの爪痕が残ってた
 

それも深い夜の仕業だ
 
引きずるような
かきむしるような
断末魔の叫びような
壮絶な気配を
色濃く残しながら
それでも
朝の光に包まれて
静謐な存在として
そこにあった
 
爪痕
純粋なまでに
形になりたいという
エネルギー
生きてきた証
意義を持ちたい
色を持ちたい
たとえ狂えども
真理を知りたい
 
生きたい
ありのままに
生きたい
 

やがて
朝の光は遥か彼方南米へ
アトリエに
また夜が近づいてくる
静かに
そして確実に
 
まずは
浅い夜から克服していこう
そして徐々に
深い夜を見据えるのだ
空間を歪めていく爪痕を
新しい形にするために
美しい線にするために

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