料理が下手な僕がアメリカのポットラックパーティーに参戦してみた話
※この記事は2018年の出来事について書いてあります。
アメリカで留学していると避けては通れないイベントがいくつかあって、そのうちのひとつがポットラックパーティーです。
ポットラックパーティーとは、参加者たちがそれぞれ料理を作って持ち寄って、それを皆で食べるというカジュアルなパーティーです。ホストに負担がかからず気軽にパーティーができるスタイルとして人気で、海外ではよく開催されます。
しかし、救いようのないほど料理が苦手なぼくにとっては、料理を作って持ち寄るパーティーなど恐怖でしかないのです。どこを探してもカジュアルなんて見つからないパーチーなのです。
今回はそんなぼくがどうやってアメリカのポットラックパーティーをサバイブしているかという記事です。
授業が何故かポットラックパーティーになってしまう国、アメリカ
事の発端は驚くほど簡単でしたが、それは有り得ない角度からやってきました。
『今学期最後の授業は、皆でポットラックパーティーをやるわよ!』
耳を疑いました。
先生のそのたった一言で、2Dアニメーションクラスの学期末の最後の授業が何故か突然ポットラックパーティーになってしまい、ついにぼくという名の招かれざる客がポットラックパーティーに招かれてしまったのです。
正直スーパーにあるものを買って持っていっても全然良かったのですが、なんか変なスイッチが入って、日本代表としてこれはきっちり仕事しなければ!と思い、ちゃんと手料理を作って持っていくことにしました。
半熟煮玉子で参戦
問題は何を作るかですが、タイトルにもある通りぼくは半熟煮玉子を作ることにしました。
ぼくが半熟煮卵をチョイスしたのは、
1.ぼくみたいなお料理ポンコツでも簡単に作れる
2.お国柄が出せる
3.美味しい
と走攻守、3拍子揃った料理だからです。あとぼくが好きだから。さらに半熟煮卵はポータビリティーが高く、持ち運びに便利な点も誉れです。デメリットは大量につくるのはちょっと大変なところ。
猿でも作れる半熟煮玉子の作り方
ぼくが作ったのはごくごく普通の猿でも作れる半熟煮玉子で、作り方は以下の通りです。
材料
・玉子=10個
・水=たまごがかぶるくらい
・醤油:みりん=1:1
作り方
水を沸騰させたら玉子を入れて、5分茹でる。その後火を止めて2分置く。
一旦冷水にさらし、玉子の殻をむく。
タッパーやジップロックなどに玉子を入れて、玉子が浸かるくらいまで醤油とみりんを入れる。半日~1日冷蔵庫の中で寝かせれば完成。
仕上がりは半分に切ってお皿に盛り付けると良い感じ。切るときは包丁よりも糸のが切りやすいらしい。半熟玉子は柔らかいので慎重に扱う。
ということでカルアーツコスチュームデザイン科1年生のまおちゃんに糸をもらって玉子を切りました。
突然『煮玉子を作りたいから糸をくれないか?』と絡んできたアラサーなど、二十歳前後の少女にとっては変態以外の何者でもないにも関わらず、嫌な顔をせず何色の糸が良いかまで聞いてくれたまおちゃんは、今回の半熟煮玉子制作における陰の立役者であることは言うまでもない。
『煮玉子を切るだけだから何色でも良いんだ。一応白は避けたほうが良いかな?』というぼくの問いかけを聞いた彼女の目はどこか遠くを見ていた気がします。
友人たちからの評価は?
それぞれ作ったもの、買ってきたものを持ち寄り、いざポットラックパーティーが開始しました。
ぼくも恐る恐る半熟煮玉子を机にのせる。するといきなり、
『Wow!美味しそう!』
と絡んでくる友人たち。煮玉子や温泉卵などの料理はアメリカでも広く認知されているようで、とても喜んでもらえました。
もちろん煮玉子は一瞬でなくなりました。みんな美味しい、もっと食べたいと言ってくれて本当に良かったです。こうしてぼくは立派な煮玉子王子となりました。
まとめ
かなり盲点でしたが、煮玉子はお手軽にできてなおかつ海外の人にも喜ばれるという最強料理でした。上述の通り、大量に作るのはちょっと大変だけど。
もちろんお料理が得意な方はもっと凄いのを振る舞って下さい。でもぼくみたいに料理が苦手な方には、煮玉子とてもおすすめです。
皆さんも手間暇いらずの煮玉子で、是非ポットラックパーティーに参戦してみてはいかがでしょうか。
作品の制作費に充てさせて頂きます!🙏