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長崎素材探し。幻の和紙を求めて

長崎県諫早市湯江地区。

廃絶。廃絶。廃絶。廃絶。
数百件あった手すき和紙の里も
機械化が進み安価で量産の紙に途絶えてしまった。
日本百選の轟木峡の近く。綺麗な川の近くに和紙の里は存在するのかな、、、、
廃絶した中、蘇らせてくれたのは三浦さん。楮を育てて、一年経ったら楮の皮を剥きと
一通りやる工程の説明と実際使用している機械等を見せてもらいました。
和紙をすく前の手間が、本当に根気がいる作業ばかりですね。すくのも薄く均等にすくのは難しく奥がふかいです。

手すき和紙のサンプル。
手前にクリアファイルに入ってある薄い和紙は、廃絶する前に残ってた湯江和紙。
この薄さまでできる技術にまだできないとのこと。

カッコいい、、、
最近、障子の張り替えなどに、ワーロンというアクリルを挟んである建材や、破れにくい和紙等を張ったりしています。たしかに、見た目はそんなに変わらなく、破れにくい、経済的にも、コストにもニーズに合っているとおもいます。
豪雪地域で有名な世界遺産の白川郷を訪れると、和紙が貼られた建具と木製の雨戸のみ。
和紙には外気や温度湿度のバランスをうまくコントロールする性質があるみたいです。
四国の木工ギャラリーを訪れたときは、ガラス窓の前に和紙が貼られた障子。和紙が湿度のバランスをとってくれるので、ガラス面に露結することなく、木工製品や作品の管理をするには必要だと話を聞いたのを思い出しました。

昔ながらに考えられた先人の知恵と日本の気候や環境に合うエコロジーな物づくりが工芸の材料にはある。
物の見方を少し変えるだけで、文化や環境を守ることができると思います。
建築や内装の仕事がある場合は、ここの建具にはこの手すき和紙を使いませんか?
と提案できる設計士や営業マン、工務店などの取り組み。
県産材だけでなく、その他の材料にも目を向け、残したい文化や技術を守っていく地域がすこしでも多くなることを祈っています。
そう、今は祈るだけです。
今は。

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