天文の美しさに囚われたひとびと。
長い歴史の天文学。どこよりもずっと進んでいたアラブでは、天体観測器が作られ、それが欧州へと渡ります。
1334年に建立されたフィレンツェのジョットの鐘楼。塔の高さ、塔の色の美しさに目を奪われて、見落としがちな装飾レリーフ。その一枚に表わされているのが、この天文学。
壁の部分に星座が薄く彫られている。
なんという細かい仕事。
当時の天文学と占星術は、切ってもきれぬ仲。種まきも収穫も、すべて天を眺め、星の動きをもとに、時を計り、時期を知り、人々の生活が成り立っていたのです。