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[南イタリア周遊記vol.2]

チレントにあるアグリトゥーリズモでの滞在が今回の目的です。
カンパーニャ州サレルノ県の山の中にあり、
バジリカータ州の境辺りにある国立公園です。

このアグリトゥーリズモはウサギ、ヤギ、鶏、アヒルの飼育や養蜂などもしていました。
もちろん野菜も育ていて、
ここで出される料理の食材の殆どは自給自足でした。

オーナーさんはフリントストーンのお父さんにそっくりな大柄な人で、
僕らが料理を学ぶ為に南イタリアを廻っていると話すと、
パンやピッツァ、農園の野菜を使った料理など
色々教えてくれます。
素材も良いし、ここの料理は本当に美味しい!

特にフリントストーンの奥さんの作った料理が素晴らしく、
彼女が作った料理はどれかはっきり分かるぐらいです。
シンプルなトマトソースのパスタなんて
バランスやまとめ方がパーフェクトなのは当たり前
でも何か違うんですよ。もうなんか圧倒的なオーラを纏っている感じです。

ただ彼女は素っ気なく話しかけても冷たい反応です。
まあどちらかと言えばちょっと嫌われてるのかなってくらい。
でも料理は美味しいんです。


このまま引き下がるのも悔しいので、何とかして取り入って作ってるところを見せてもらう事に、

料理を作りだすと饒舌で、細かく説明してくれます。
これはいける!と思って手伝おうとすると

触らないで!

お、おっとまだ弟子として認められていないようでした。

それでも相変わらず僕の心は
フリントストーンの奥さんに鷲掴みにされたままです。
見かける度にコミュニケーションを試みるのですが、
いつも忙しそうにして、相手にしてくれません。

ここは中々LIVE感のある所で牧場でギャーと聞こえて来た次の日は、お肉が出てきます。

今だあそこで食べた白身肉を超えるものには出会えていません。

引いてしまう方もいらっしゃるかも知れませんが、
生命の大切さを食べる事で感じさせてくれました。
僕たちの為にありがとうって。


次の日はフリントストーンが蜂蜜採取しに養蜂場に連れて行ってくれました。

僕は小学校の時に蜂の群れに襲われて滅多刺しなった事があるので蜂が苦手なんです。

フリントストーンは煙があるから大丈夫って言うのですが、彼は完全防備です。

蜂蜜がどんどん採れていくのが面白くてじっと見ていると、

痛っ!

刺されたやん!
蜂さんも怒ってますよ。こんなに蜂蜜とられたら。

戻るとフリントストーンの奥さんが心配してくれて処置してくれました!

こ、これは!
距離が近づいた!
と思ったら
フリントストーンの奥さんはその日のディナーにはいませんでした。
最終日なのに。

致し方無く明日の出発に向けてその日は寝ました。


朝、起きて部屋を出ると
なんか他の部屋はドアが開いて掃除済みな感じで
慌ただしい雰囲気でした。
チェックアウトの時間はまだ大丈夫なのにとか思っていると、

ちょうどそこにフリントストーン奥さんが、

日本人的に空気読んで
遅かった?ごめんね。って言うと

本当そうね。

って一言だけ。
あれ?距離が近づいたと思ったのですが。。。

でも美味しかったなぁ料理。


次回 バジリカータ州アブリオーラ

子連れ南イタリア周遊記編が思った以上に長くなりそうです。
これもオープン前のエピソードなので暫しお付き合いください。

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