見出し画像

[南イタリア周遊記vol.4]

イタリアってタイムとかケーパーとかフェンネルとか色んなハーブが、普通に道端に生えてたりするんです。
なんだったら、野生のアスパラがツクシみたいに生えてたりもします。
ちょっとテンション上がりますよね。
牛や山羊もそのハーブを食べているので、複雑味のある美味しいミルクを出すのです。

次の目的地マルティーナフランカは、
そんなミルクでチーズを作っている農家さんを訪ねます。

放牧から搾乳、ヨーグルト、チーズ作りを体験します。

慣れてないからでしょうが放牧って結構と大変で、
はぐれそうになる山羊を群に戻す為に走り回ります。
ヘロヘロになります。

夕方になると搾乳作業。
生産農家さんなので結構な量を搾乳します。
搾乳機に山羊をひたすら誘導するのですが、
中々終わらない、本当に重労働です。

ここでは山羊以外に牛が一頭だけいるのですが、
牛って凄いですよね。搾乳量が牛1頭=山羊30頭でした。

絞ったミルクを大きなミルクポットに移し替え
低温殺菌を行います。

ヨーグルトは次の日、チーズ作りは一定量のミルクが必要で、もう一度絞った後との事でしたので、
今日はこれで終了。

食事を取ることに
シンプルなジャガイモとパセリのソテー、旨い滋味深い。
普通のポルペットいわゆるミートボールが旨い。

今回イタリアに来てそんな事ばっかりです。
南イタリアには素材を扱う魔法使いがいますね。

極め付けは山羊のミルクとレモンのリキュール

これはハンマーで頭を殴られた衝撃です。

ミルクにレモンを加えても分離しないしドロドロにもなっていない。クリーミーなんです。
何故??

大満足でその日は眠り、
朝起きてヨーグルト作りの手伝いに行くと

ヨーグルトはもう出来上がっていました。

殺菌した後、容器に充填したら次の日に固まるんだよ。

ここの山羊のミルクに初めから入っている乳酸菌は
低温殺菌後も生きているんだとか。
殺菌し切れて無いだけの様な気がしますが。。。

味見してみると
うん、美味しい。
濃いですね、味が。


その日も前日と同じ様に山羊追いをしてミルクを搾ります。

ミルクが集まったので夕方からチーズ作りはじまりました。
山羊と牛の混合のセミハードタイプのチーズです。
加熱攪拌してる分離した乳脂肪を、
一つ一つ丁寧に型に入れます。
前回型入れしたチーズは塩水に浸けて
作業は終了です。


夕食にここのチーズが出て来ました。
味が濃い!風味も豊かです。
ここで作ってるサラミも美味しく
今日も山羊のミルクのリキュールをしっかり頂きました。

次の日出発前の朝食の時に
山羊のミルクを勧められたので僕と娘が頂く事に、
生クリームかと思うくらい濃厚で一口で胸一杯になります。
山羊さんから頂いたミルクなので娘の分と合わせて2杯頂きました。

次の目的地のカラブリアに向かう為
電車に乗ります。
ヨーロッパの電車ってコンパートメントタイプの車両があります。ハリーポッターとかで出てくるやつです。
6人ぐらいの個室なので、知らない人とも会話したりして盛り上がったりするのがヨーロッパの電車旅行の醍醐味でもあります。
僕もいつもそれを楽しみにしています。

ただ、この日だけはそう言うわけには行きませんでした。

今朝飲んだ山羊のミルクでありえないぐらい胸焼けしてます。
顔も真っ青で冷や汗がダラダラ出てきます。

うずくまってウンウン言ってる僕をみて、
他の乗客は部屋から出て行きます。

17年前の5月ちょうど今の時期、
アジアでSARSが蔓延していました。

そりゃそうです。
そんな時期にアジア人が青い顔してウンウン唸ってるんですもん。
怖いですよね。


当時の乗客の皆様、
ご迷惑をおかけしました。

次回 ストロンゴリ

なんかマイナーな場所ばかりですね。。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?