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ヴィルヘルム・ヴォリンガー Wilhelm Worringer (1881年-1965年) の誕生日 (1月13日) 独 美学者


ヴィルヘルム・ヴォリンガー Wilhelm Worringer (1881年1月13日-1965年3月29日)  ドイツの美学者。
主著「抽象と感情移入」 Abstraktion und Einfühlung 1908年 (ドイツ語) 
「ゴシック美術形式論」 Formprobleme der Gotik 1911年 (ドイツ語)  

アロイス・リーグル Alois Riegl (1858年-1905年 オーストリアの美術史家。主著「様式論」Stilfragen : Grundlegungen zu einer Geschichte der Ornamentik [1893年 ドイツ語] ) が提示した手法・観点 (実証的な様式研究、作者の持つ「芸術意思」)  に基づき、
ハインリヒ・ヴェルフリン Heinrich Wölfflin (1864年-1945年 スイスの美術史家 。主著「美術史の基礎概念」Kunstgeschichtliche Grundbegriffe [1915年 ドイツ語] ) 等から美術史を学びつつ、
客観的な様式論に基づく近代美術史学・美学を確立した美術史家として名を挙げられています。


🔍 岩波書店公式ページ 「抽象と感情移入」(岩波文庫)  品切れ (22年1月)

📝 私が購入した時は書店に普通に置いてたと思いますが…

芸術が作られる時の内的衝動として「感情移入」だけでなく「抽象」衝動があること
(「感情移入」は世界との有機的な関係がある場合に生じる [古典主義芸術等] が、「抽象」は世界が混沌状態にある場合に幾何学模様等の法則に基づく芸術 [ピラミッドなどの古代芸術] を求める衝動、等。)

を述べたこの著書を読んで、
私は当時自分が書いたばかりのアニメ評論が似ていると感じました。

日本アニメに多いスタイルである、枚数を略した「リミテッド・アニメ」は、
(「空間」「造形性」を意識する、特に黒澤明などの日本映画の様式と同じく )
個人の内面よりは、形式性・外的制約が強い因習的・東洋的気質と馴染み、

一方アメリカのアニメにしばしば見られる「フル・アニメ」は
個人の内面・感情が重んじられる状態と良く馴染む、と述べた評論です。



🔍 Wikipedia (ドイツ語版)「ヴィルヘルム・ヴォリンガー 作品リスト」 

https://de.wikipedia.org/wiki/Wilhelm_Worringer#Werke 


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(22年1月)



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