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熟睡列車

神戸三宮駅発、大阪梅田行きの阪急電車。

昼下がりに乗ると

海の方向から車内に充満するお日様の光と

街の高いところから緩やかに滑り落ちる列車の程よいリズムで
猛烈に眠くなる。

平日だと乗っている人は
阪急百貨店の紙袋を持ったご夫人や
早上がりのランドセルを背負った小学生
お爺さんや、神戸の大学生たちだ。

1シートに二、三人しか座ってないくらいの好き具合で

多くの人が気持ち良さそうに昼寝をしている。

鳩が日向ぼっこをしている時に
むぎゅっと首を埋めているが

冬場はマフラーにむぎゅっと埋もれて寝ている人もいる

電車に揺られることで体が傾き
横の知らない人の肩に
頭が振り子のように揺れている人もいる

自分が海側のシートに座れば六甲山とマンション群が見えるし
山側に座れば、海辺に並ぶ工場の煙突や街並みが見える。

私はあの光景が好きだ。

阪急電車には東京の山手線のような車内サイネージもないので

宝塚歌劇の演目や、関西1Dayパスの広告などをみて過ごす

終点大阪梅田駅は
ものすごい数の電車が横一列に並ぶので
あの景色はぜひみてほしい

今も電車に揺られて眠っている人がいるのかなと思いを馳せながら、東京からこの記事を書く。

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