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大腸がん日記 200日目

大腸がんの告知から200日。記念すべき日のような、でもありきたりの普通の一日。いつもどおり仕事へ行き、いつもどおりお腹も調子が悪い。
そしてオフィスの室温が高くていつも以上に汗をかき、手が冷えてしびれがひどかった。緩和のためにカイロを当てれば楽になるけど、余計に汗をかいて後々ひどくなる、の繰り返し。
まぁ、いつもどおりということ。

この日は定時ですぐに上がって、近所へ遊びに来ている友人を駅まで迎えに行った。宿泊先まで送りながら明日のお出かけの相談をした。
夕方から本格的に降りだした雨のせいで気温が下がり、手のしびれはますますひどくなる。でも、雨は今夜中に止んで明日は快晴のお出かけになりそう。うれしいな。

お腹は食べれば下す、食べなければそれほどではない、という日が続いていた。飲み物ではお腹は下らない(例外は前日のカフェラテのみ)。せっかく友人に会ったけど、事情を話して食事はやめておいた。

改めて、200日前の大腸がんの告知。あの日は人生初のことがたくさんだったな。大腸カメラ、救急車で峠を越えての転院搬送、イレウス管の挿入、いろんな検査、予定外の入院(しかも個室!)、そしてがんの告知。

本当にあっけない告知だったな。
大腸カメラをした近所のクリニックでは先生から腸に腫れものがあって、みたいな説明だった。その後の救急搬送の際は救急救命士さんがすぐ良くなるから大丈夫だと声をかけてくれた。
正直なところ、みなさんが大腸がんとわかっているけどあえて言葉にしないでくれていたのだと思う。私自身、たぶんがんだと思っていたし。

搬送された救急外来で診察が始まるとすぐに大腸がんだと言われた。前置きは何もなかったような気がする。本当に、唐突に、いきなりのがん宣告。
自覚はあったからそれほどのショックは受けなかった。やっぱりそうか、という感じだった。

突然の告知に衝撃を受けないほどに、長い間、見て見ぬふりを続けてきた自分が悪いんだなぁ。体の症状や、ひょっとして?という直感を無にし続けた結果の大腸がん。受け入れるしかなかった。

そんな初日の思い出。

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