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大腸がん日記 44日目

この日は待ちに待ったお出かけの日!まだ太陽が赤く低いうちに出発して、東京国立博物館の特別展「やまと絵」へ。久しぶりのトーハク、楽しかった!お目当ての那智瀧図と吉野図屏風、たっぷり堪能できた。幸せ。

お薬はいつ?

悩んだのは朝のお薬。家や職場ならすぐにトイレに行けるから、普段は飲む時間はあまり意識していないんだけど。
今日は電車移動だから心配。途中でトイレに行きたくなったらどうしよう。駅のトイレって昔ほどではないにしても、まだまだ入るのにためらうようなところもあるし、困った。

悩んだ結果、水で溶かしたモビコールを持参して会場に近づいたら飲むことにした。トーハクの中にいられれば、何かあっても安心だし。
でもさ、あんな塩水を水筒に入れたら、内側のコーティングがダメになっちゃうかな?と思ってネットでサーモスの説明書を調べたら、やっぱり「塩分を多く含んだものは入れない」ように書いてあった。

で、小さいペットボトルの水を買ってきて、それを活用することにした。飲み干したら捨てられるしね。
こんなときのために、今後は空のペットボトルを数本常備しておくことにしよう。

今日のメイン

なぜこの日に出かけたかというと、午後にメインイベントがあったのです。すみだトリフォニーホールでオラフソンさまのコンサート。

それはもう、素敵すぎる80分間でした。
CDで何度も聴いていて、第21変奏からの流れが特に好きなんだけど、初めて生で聴いて、天国ってあるんだって感じた。
しかもオラフソンさまが演奏しているお姿、ときどきペンデュラムのように体が揺れていて、天からの力のような何かが働いているように思えた。
階段を駆け上がるような高揚感のあとの、アリアの落ち着きや安心感、言葉では全然うまく表せないけど、幸せに包まれるような感覚だった。

後半のサキソフォンのプログラムは時間の都合で失礼した。聴きたかったけど、明日の仕事のことを考えると心配で。
今に集中して楽しむことができないなんて、無駄な心配性だとわかっているんだけど……


いっつも不思議なんだけど、こんなに感動する曲なのに、頭に浮かんでくるイメージはNHKのコント番組LIFE!の阿吽の呼吸なんだよなぁ。
門だけで他には何も見えない真っ白な空間で、足元のモアモアした感じとかが私の思う天国に似ているのかも?

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