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織りに向けて(予科)

夏を思わせる日中の日ざし。アルスシムラ嵯峨校は梔子の甘い香りに包まれています。

予科コースでは、経糸の準備が始まりました。
春の初めに生徒が桜で染めた経糸を、西陣の整経屋さんで縞立てしてもらい、経糸の機がけが始まります。桜のピンクやグレーの色が白糸と縞になって美しく映えます。

山桜染め

機にかけるには、経糸を一本ずつ間違いなく結んでいかなくてはなりません。1040本は果てしない数のようですが、生徒にとっては自分が取り組む経糸に一本一本向き合う時間でもあります。初めての作業に苦戦しつつも、手が少しづつ覚えていきます。染めから始まり、作業を重ねる度に素材と親しみながら織りに向かっていけるのも手仕事の良さです。

経て継ぎに奮闘中



経て継ぎで結びつけた糸

桜・蓬・梔子・茜・玉ねぎ、そして藍。
4月に出会った仲間とともに、驚きと喜びを分かち合って手元に揃った色達。この糸を織り入れる日を楽しみに、粛々と糸に向かう時間がしばらく続きます。

春の授業で染めた色糸


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