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藍をはぐくむ
この秋は、色とりどりに紅葉した山々が美しく、日ごろ静かな嵯峨野も人の訪れでにぎわっているようです。
今年度二回目の藍建てをしてから、2か月が過ぎました。
老齢に当たる月日が経っているものの、藍染めも、黄色に染め重ねて緑を得るための緑染めも、まだ底力を感じる色に見えます。
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藍甕に糸を浸けて染める人の手は、生徒さんたちの手。
この二か月、何人の手が藍に染まって来たのでしょう。
爪も、手の甲もしっかり染まり、藍の一部になったようで、ものづくりに関わる喜びでもあります。
青く染まった手を洗ってもすぐに落ちない藍の色は、藍甕の様子を知るバロメーターのようなもの。
老齢に近づくにつれて、きれいに落ちる程になってきたことに寂しさも感じられます。
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みんなで日々、藍を見守ることで、藍の調子、変化に気付くことができます。守り、育てて見送る、藍は他の植物染めとはまた違う、色の一生を見ることができます。
盛りに燃えるような紅葉も、やがて落ち葉になり、冬の到来を教えてくれます。
藍も、今、生きている色を見せてくれていると思うと、日々の感謝へと気づかせてくれます。
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