負けに偶然の負け無し

勝負は勝つこともあれば負けることもあります。
誰しも勝つつもりで勝負に挑むのですが、
なかなかそうはいきません。
しかし負けには必ず理由があります。

自分が教えた選手の負けた試合の後というのは、
なんとも言えない気持ちになります。
あれだけ練習したのに…。
勿論、負けた本人が一番悔しいと思いますが、
トレーナーも選手同様悔しいものです。
試合中に敗因がわかる場合もありますが、
その時解らなければ映像を何度もみて原因を追究します。
私の見方としては、必ず心・技・体の3方向の角度からみるようにしています。
単純に実力不足ということもありえますが、
同じ階級の人間同士が競いあっている競技なので、
力の差はそれほどないといったケースが大多数です。
心・技・体のバランスが、何がきっかけで崩れたのか?
そのポイント部分が抽出できれば、
次は同じことを繰り返さないように練習で修正を行います。
理屈で説明 → 動作修正 → 対人で確認 → 動作修正 
→ 再度対人で確認、といった流れで習得できるまで反復していきます。
出来るようになったつもりでも、
実際の試合ではまた元通りということもありえます。
私の経験上、何かを変えようとした場合、
実際にそこが変わっていくには2~3試合が必要になることが多いです。
魔法のように一瞬で変えることができるものもありますが、
自分の苦手な部分に対しての魔法はありません。
諦めず根気よく、自分に必要な修正点に向き合って、
練習・試合を通じて積み上げていくしかありません。
自分の弱点に目を背けていると、
また同じことが繰り返されます。
試合で起こる事象に偶然などないのです。

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