少年野球での経験

私の小学生時分の、少年野球をやっていた頃の話です。
私の父親は、野球が大好きな人でした。
父親も高校で野球をやっていて、母校の監督を務めたこともありました。
そんな父親の元、毎日約1時間、素振り(バットスイング)をすることが私の日課でした。
バットを振り続けると、手に豆ができで潰れ、皮がめくれ血が出て、やり続けていくと固くなってタコができます。
最初は、手が痛くて痛くてよく泣きながらバットを振っていました。
何でここまでしないといけないのか?と疑問を持ちながらやっていましたが、素振りの成果は表れました。
少年野球での打率は、かなり良かったと記憶しております。
ところがある時、急に打てなくなりました。
父親は激怒、私は自信喪失と怒られ過ぎて自分を見失いどうしていいかわからなくなりました。
そんな元気のない私を見かねて、高田さんという少年野球のコーチが、「お前の好きに打てばいいんだよ!」と声をかけてくれて、何を言うわけでもなく、自由に打たせてくれました。
それから高田さんは、大学生の時に器械体操をやられていたので、見たこともないような倒立だとか、宙返りをみせてくれました。時間をとって野球と関係のない話もしてくれました。
凄く心が救われたことを今でも覚えています。
あるがままの自分というと、少し我がままな印象を持たれるかもしれませんが、自分らしさ、自分の良さを表現できなければ楽しくはないんだから、自分が正しいと思ったことをやってみなさいと背中を押されていたんだと思っています。
野球をとおして、私に関わってくださった方々は、本当にいろんなことを教えてくれていたと今更ながらに思います。
格闘技も同じで、選手が落ち込んで自信を失っている時には、寄り添って見守り、穏やかにコミュニケーションをとっていくことで、次の一歩が踏み出せるようになるのだと思います。

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