練習は本番のように!本番は練習のように!


イメージトレーニングのお話で、高校時代の野球部の恩師、久保村監督の話をさせていただきましたが、久保村監督からは、イメージトレーニング・競技に取り組む姿勢・効率的なトレーニングなど色々なことを教わりました。
私が高校2年生の時に、久保村監督は新任で赴任され、野球部の監督に就任されました。
年の差は7歳程度の兄貴みたいな若い監督さんでした。
そんな久保村監督の野球は、私がそれまでやってきた野球とは少し違うものでした。
「高校3年生の夏の大会は、負けたら終わりだから3年生はプレッシャーで金縛りになる。
たった一つの自分のミスでチームが負けるかもしれない。
そんな状況の中で力を発揮するには、普段からそういうプレッシャーを想定して、その中で良いパフォーマンスができるようにするべきだ!だから練習を練習と思うな!練習を試合だと思え!」
実際にノックの練習でエラーや、送球ミスすると部員全員から「何やってんだ!」などと野次られるのです。チーム全体で、ミスや怠慢を許さない雰囲気をつくるのです。
実際の試合でもエラーなどした場合、相手チーム・応援団からの野次、そして自分のチームの雰囲気も沈みます。ミスや怠慢を許さない本番のつもりの意識ということを練習段階から意識してやっていました。
とはいえ人間は、ミスをする生き物です。
ミスをしてしまったなら、その後、最善の選択をしてミスをリカバリーするということも併せて訓練していました。
ミスのリカバリーの訓練をすることによって、ミスの後で最適な選択ができるようになります。
今思い返しても、厳しい雰囲気の中での練習だったと思うわけですが、本番でのアウトプットは全く違うものになります。
誰かがミスをした場合、自分がそのミスをフォローするのは勿論ですが、みんなでフォローしあうのです。それはプレイ(技)でもフォローするし、精神面(心)でも、ジェスチャー(体)でもみんなでフォローしあうのです。
格闘技に置き換えると、厳しい局面を想定して練習し、チーム一丸で本番に臨むことにより、選手が最高のパフォーマンスができるんだと思います。
練習は、練習の為の練習でもないし、時間つぶしでやっている訳でもありません。
自分の成長と、成果を試合で発揮して喜びを得る為に練習するのです。
私の口癖である、「練習は本番のように!本番は練習のように!」の原点は、この時の経験からきています。


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