見出し画像

今週の振り返り 9/27~10/1

今週も終わり、今年も残り3ヶ月を切ってきました。
これから年末相場に向けてどの様に動いていくのでしょうか?
まずは、今週を振り返り来週の展望をしてみたいと思います。

◆今週の振り返り

FOMC の結果公表を受けて早期の引き締め期待が高まり、今週も米長期金利が大幅に上昇したことに伴い、ドルが全面高の展開となっています。
その反面、一時的と見られていた米国のインフレに対する懸念が再燃してきており、サプライチェーンの供給制約、人手不足からくる賃金の高騰などから、インフレが長期化する恐れに警戒感が漂い始めています。

日本では、自民党の岸田新総裁が誕生しましたが、自民党の役員人事は変わり映えがない状況であったため、市場での反応は限定的だったと思われます。

英国では、サプライチェーンの混乱による原油不足が景気の足を引っ張ると思われるなど、週を通して弱い展開となりました。

豪ドルは、中国恒大問題から派生した鉄鉱石先物価格の下落に反応し下、対ドルを中心に大きく売られる展開でした。

結果的に、ドル一人勝ちの相場展開だったと言えるのではないでしょうか?

◆来週の予定など

来週の予定など(Investing.com)

10月4日(月)
休場:中国
19:00 米 OPEC会議☆☆
23:00 米 製造業新規受注☆☆

10月5日(火)
休場:中国
09:30 豪 小売売上高☆☆☆ 貿易収支☆☆ NAB企業信頼感指数☆☆
12:30 豪 政策金利発表☆☆☆ RBA政策金利声明☆☆☆
17:30 英 総合PMI☆☆☆ サービス業購買部協会景況感指数☆☆☆
21:30 米 貿易収支☆☆
22:45 米 マーケット総合PMI☆☆ サービス業購買部協会景気指数☆☆
23:00 米 ISM非製造業指数☆☆☆

10月6日(水)
休場:中国
17:30 英 建設業購買担当者景気指数☆☆
21:15 米 ADP非農業部門雇用者数☆☆☆
22:00 米 ボスティック:アトランタ連銀総裁の発言☆☆
23:30 米 原油在庫量☆☆☆

10月7日(木)
休場:中国
20:30 米 チャレンジャー人員削減☆
21:30 米 失業保険申請件数☆☆☆ 
      ウィリアムズ:NY連銀総裁の発言☆☆
23:30 米 天然ガス貯蔵☆

10月8日(金)
10:30 豪 RBA金融安定レビュー☆☆
10:45 中 財新サービス業PMI☆☆
21:30 米 雇用統計☆☆☆
     (非農業部門雇用者数/失業率/製造業雇用者数/平均時給)

ドルは、11 月のFOMCでのテーパリング開始の可能性を受けた米中長期債利回りの上昇を背景に、底堅い展開が予想されるか?
上値を抑える要因としては、米国と中国恒大集団のデフォルト懸念が挙げられ、米上下両院が12 月3 日までの連邦政府の資金を手当てする暫定予算案を可決し、政府機関の閉鎖は回避されましたが、来週は、下院が可決している連邦債務上限の適用を来年2022 年秋の中間選挙後の12 月まで凍結する法案の上院での審議に警戒です。
共和党のマコネル上院院内総務がこの凍結案を阻止する姿勢を示しており、米国債のデフォルト懸念はまだまだ払拭されない状況となっています。
中国恒大集団は、外貨建て社債の利払い(9 月23 日8350 万ドルと9 月29 日4750 万ドル)を不履行となり、現在は30 日間の猶予期間に入っており、こちらもデフォルトの可能性が払拭されていません。ジャンク債の動向とともに、株式市場への影響が懸念されるかもしれません。
来週は、米国9 月の雇用統計が発表される。予想は、非農業部門雇用者数が前月比50 万人の増加で8 月の23.5 万人から改善。失業率は5.1%で8 月の5.2%から低下が見込まれている。予想通りに雇用情勢の改善となれば、11 月FOMC でのテーパリング開始の可能性を高めることになり、逆に、8 月のようなネガティブサプライズだった場合、2022 年の利上げを支持していたタカ派のローゼングレン米ボストン連銀総裁とカプラン米ダラス連銀総裁がFRB の倫理規定違反により退任したこともあり、テーパリング開始時期が先送りされる可能性もあるかもしれません。

ポンドは、9 月23 日のBOE金融政策会合を受けて、市場では早期利上げ観測が高まっています。短期金融市場では来年の2 月に0.15%の利上げを実施し、11 月までにもう1 回の利上げが実施され、政策金利は0.5%まで引き上げられると織り込まれており、一部では年内にも利上げに踏み切るとの見方も出ており、11 月4 日、12 月16 日の会合に向けて英経済指標や金融政策委員会(MPC)メンバーの発言を見極める展開となるのか?
ドル高でポンドの上値が重くなっていますが、BOE 政策期待が下支えとなりそうです。
EU 離脱後の移民制限などの影響でトラック運転手や食品加工業者の労働力不足が深刻化しており、サプライチェーンのボトルネックが経済見通しに不安を与える可能性があるかもしれません。

豪ドルは、今週は鉄鉱石を中心としたコモディティ価格の動きで上下しましたが、来週も同様の動きが予想されます。
5 日は、RBA理事会が注目となります。前回9 月の理事会では、週50 億豪ドルから週40 億豪ドルの割合に国債買い入れを引き下げることを決定し、一方で、11 月中旬までとした買い入れ期間を2022 年2 月までとしました。先月変更したばかりとあって、市場では今回の理事会は無風との予想が多いですが、中国恒大集団などを含め世界的なリスク要因について、声明文の内容に変更があれば豪ドルが動意づく可能性はあります。
国外要因では、中国市場が国慶節で7 日まで休場となり、休場明けまで、デフォルトの可能性が指摘される中国恒大集団に関して、新たなネガティブなニュースが出てこなければ、豪ドルにとっては支えとなるかもしれません。

来週も、ドルを取り巻く環境と中国恒大問題からは目が離せない状況が続くのでしょうか?

◆ポンド円 GBPJPY

画像1

ポンド円は先週は、149.20-152.50での値幅で推移しました。
週初めは先週からの流れを継続し、円売り・ポンド買いの流れでしたが、その後、円買い・ポンド売りの流れになり金曜日には買い戻しが入りましたが、週足では上下の髭の長い陰線で終えています。
先週の買いの流れで、今週も上値更新をしていれば上昇トレンドが見えていたかもしれませんが、今週は売りが入りトレンドがはっきりしない状況になっているかもしれません。来週も、149.00円のサポートと152.50円の抵抗を意識しながら相場を見ていくことになるかもしれません?

◆ポンドドル GBPUSD

画像2

ポンドドルは、1.3410-1.3270の値動きで、3週連続の陰線となっています。
週を通してドル高の流れが強く、金曜日には買い戻しが入りましたが、下落の流れは止まっていません。引き続き、戻りが入れば売りが入る展開を想定していきたいと思います。
ただ、週足は下髭が長い陰線となっていますので、短期的には戻りの強い上昇トレンドになりつつありますので、安易な場所での売りは要注意になると思います。月曜日の動きを見て、戻り売りが入るのか、短期的には上昇トレンドとなるのかを見極めることになると思います。1.3500-1.3600付近での攻防に注意したいと思います。

◆ポンドオージー GBPAUD

画像3

ポンドオージーは、1.8600-1.8900の値動きとなり、週足では大陰線で終えています。豪ドルが週を通して弱かったため、売りが強い展開でしたが、週足のサポートは割っていない状況ですので、来週は、まずはサポートが意識されるのかどうかを見極める展開かもしれません。ポンドも豪ドルも、足元の経済環境にリスクを抱えている状況ですので、ファンダメンタルズ的なニュースで上下する展開になるかもしれません。
1時間足では、紫MAと青MAの乖離が大きくなってきており、紫MAの向きも水平になりつつあるので、週初めは、青MAとの乖離を埋める大きな戻りになることも想定しておきたいと思います。

◆まとめ

来週は、10月7日に米雇用統計の発表が控えており、金曜日に向けて徐々に動きが乏しくなる展開も想定しておきたいと思います。

テーパリング開始が予測される中、マーケットが不安定になり、世界的に金利が上がってきています。そして、一時的と思われていたインフレが長期化する懸念も見られているなかでの、米雇用統計の発表ですので、いつも以上に注目が集まるかもしれませんので、マーケットの反応などを注意して見ていきたいと思います。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?