朝の環境認識 2021年10月18日
おはようございます。
10月も残りわずかですね。季節も秋を感じられるようになってきました。
今週の相場はどの様に動いていくのでしょうか?
◆トレード手法
スタイル:ディトレード
取引通貨:GBPJPY GBPUSD GBPAUD
チャート設定:水平線 SMA
監視足:1時間 5分
私のトレードは「MAGICトレード」を基本としてます。
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◆先週の動き
先週の動きとしては、円安の一言につきると思います。
ドル円も114.42円/ドルまで一時上昇し2018年10月以来の高値、ポンド円も157.00円/ポンドを越えて5年ぶりの高値となっています。
要因としては、いろいろあるとは思いますが、日本と海外との間で拡がりつつあった国債利回りの差やインフレ率に、直近の原油高が重なって円が売られやすい環境になったことかと思っています。
また、世界的に金融政策を緩和から引き締めに移行しつつある中で、日本だけは緩和政策継続とさらなる財政出動が見込まれている状況ですので、さらに諸外国と格差が広がるかもしれません。
円安となれば、日本の輸出金額は恩恵を受けやすくなりますが、実際には輸出額は増えておらず(直近10年で+4兆円程度)、日本企業の海外現地生産の増加などで、円安のメリットは薄れてきています。逆に、輸入資材の高騰による物価上昇圧力で、購買力の低下から景気減速が懸念されていますので、今週発表される、貿易収支・全国消費者物価指数でこれらの問題が浮き彫りになったら、円安がさらに加速する可能性があるかもしれません。
先月の貿易収支は、▲6,354億円の赤字となっています。ちなみに、この時の為替レート(税関長公示レート平均値)は、109.82円/ドルです。
円安が、今後の日本経済にどの様な影響を及ぼすか気になるところです。
◆今日の予定など
今日は注目度の高い経済指標の発表はありませんが、中国の第3四半期GDPなどの発表には注意したいと思います。
中国の電力危機による影響が、iPhoneやトヨタ自動車の現地生産からオーストラリアの牧羊、段ボール製造に至るまで世界中に広がりつつあります。
世界最大の輸出国である中国の生産状況は、サプライチェーンへの影響波及によって世界経済の回復を妨げる恐れもあるため、GDPと同時に発表される鉱工業生産にも注目しています。
第3四半期のGDP成長率を前期比+0.5~+0.7%、前年同期比でも+5.0~+5.5%と、急速な減速が予測されており、その中でも、 サービス業が最も急激に減速し、製造業はやや持ちこたえると予想され、鉱工業生産の伸びも+3.8%~+4.5%に鈍化すると見られています。
アップサイドのリスクは少ないとして、ダウンサイドに振れた場合には株価などに影響を及ぼし、リスク回避の動きになるかもしれません。
ただ、最近はリスク回避の円買いではなく、安全資産のドル買いの傾向が強くなるので為替がどの様に動くのか注意したいと思います。
欧米では、米国の鉱工業生産が発表されます。
8月は、ハリケーン「アイダ」の影響によるサプライチェーンの混乱があったにも関わらず、引き続き好調に推移していました。9月の鉱工業生産の伸びは0.2%と、8月より緩やかなものになると予想されています。供給面での問題は引き続き深刻な状況ですが、9月の小売売上高が予想を上回ったことから、全体的な需要は非常に堅調に推移していると考えられます。
欧州では、北アイルランド議定書に関して、英国とEUの交渉の進展があるかどうか?英国側が「EUが協議に応じなければ同協定の取り決めの一部を一方的に破棄する」と宣言し、英国のフロスト担当大臣はEUとのギャップを埋める交渉を求めていますが、15日には独政府のスポークスマンが「ドイツは北アイルランド議定書に関するこれ以上の議論を拒否する」と”少し強め”のコメントを発表しています。近日中には、英国とEUのこの問題に関する集中協議が行われる予定ですが、EU側が議定書見直しに応じる可能性はゼロに近く、英国が予告通りに協定を破棄すると、双方の関係が混迷し一層冷え込むのは避けられず、英国・EU共に経済的なダメージが大きくなる可能性があります。これに呼応して、ポンド、ユーロに影響が出る可能性がありますので、今週のニュースには注意が必要となります。
中国恒大集団のデフォルト懸念に関しては、中国人民銀行が事業継続を支援することを表明していますが、海外のドル建て社債に関する利払い・償還に関しては明確な方向性は見えていません。
15日には中国恒大集団のCEOが香港で投資銀行や債権者とリストラや資産売却などの可能性について協議していますが、中国恒大グループ全体の簿外債務が子会社に転嫁されており、その内容と規模を精査できずリストラ協議が難航しているとの報道もあります。また、香港にある、中国恒大本社ビルを広州の国有不動産会社に売却する計画も、広州政府からストップがかかり白紙になっており、中国恒大グループの不動産管理会社を合生創展集団に売却する件も、当初約400億香港ドルと見られていた売却価格が約200億円になる見込みで売却価格が減少しています。
よって、デフォルト懸念はまだ完全には拭えていないので、引き続き18日・19日のヘッドラインには注意が必要です。
また、同業他社のデフォルトも発生しており、中国国内の銀行の健全性も不安視されているので、連鎖的な破綻にも警戒が必要かもしれません。
◆ポンド円 GBPJPY
9:00時点 1時間足チャート
15日のポンド円は大きく上昇し、157.00円/ポンドを越えて終えています。
紫MA、青MAともに上向き。
ローソク足、紫MA、青MAのそれぞれの乖離が大きいので強く買われたことが分かります。
基本的には、買い目線で見ていきたいのですが、ローソク足と紫MAの乖離が140pipsと大きいので、乖離を埋める調整の動きになるのか気になります。
狙いは、紫MAまで下げてくれば押し目買い(MAGIC32)
急激な下げの場合には、短期的には下降が強くなるので紫MAの向きに注意して判断します。
ジリ上げの展開も想定できますので、下げる動きが見えなければ5分足で足場を探してポイントを探る動きになるかもしれません
◆ポンドドル GBPUSD
9:00時点 1時間足チャート
ポンドドルも上昇し、1.3700を超えて終えています。
紫MA、青MA共に上向き。
青MAは赤MAをゴールデンクロスしてきています。
ポンドドルも調整の動きを意識しながら、買い目線で見ていきます。
基本は、紫MAまで下げてくれば押し目買い(MAGIC32)
下抜けしたら見送ります。
先週は、ドルも強かったのですが、それ以上にポンドが強い展開でした。
今の位置から続伸するためには、ドルとポンドの間に強弱がつかないと難しいと思うので、まずは、欧州時間までは様子見しながら展開を探ります。
◆ポンドオージー GBPAUD
9:00時点 1時間足チャート
ポンドオージーは、1.8500-1.8650の間のレンジの動き。
紫MAは水平になっており、青MAは下向き。
紫MAが水平から上向きに変わってくるのか注目です。
基本は、紫MAまで下げてくれば押し目買い(MAGIC31)
ポイントは紫MAの向きです。
もし、下向きになるようであれば、戻り売り(MAGIC33)
上昇した場合には、青MAが利確の目標です。
東京市場でジリ上げ展開となった場合には、欧州時間以後で青MAでの戻り売り(MAGIC42)も想定しておきたいところです。
◆まとめ
現在は、グローバルなサプライチェーンが形成されており、影響力がある国での問題が世界中に波及しやすくなっています。
中国の混乱は決して対岸の火事ではなく、日本経済に影響を及ぼす可能性があります。また、これらの混乱が株価や債券に影響を及ぼし、結果として為替に反映されることになりますので、最低限のトレンドは抑えておきたいところです。
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