融資申込に必要な最低限の書類を揃えよう
こんにちは。元銀行員 勤続10年、法人融資営業をしていた谷本と申します。
現在は独立して、主に中小企業の財務担当者のアウトソーシング事業を行っています。
今回は、「融資申込の際にどんな事前準備をして銀行面談に当たればよいのか」について考えてみたいと思います。
必要書類を挙げつつ説明をしていきます。
※状況に応じて別途提出書類があります。
ご参考までにして頂けると幸いです。
融資申し込みに最低限必要な書類
融資申し込みに最低限必要な書類は、以下の通りです。
税務申告書一式
試算表
今後の計画
主要取引先・主要仕入・外注先が分かるもの
融資に有用なエビデンス
(契約書・発注書・請求書など)
それぞれの内容を詳しく見ていきましょう。
税務申告書一式
税務申告書は、3期分用意します。
ただし、3期未満の場合は、ある分だけ用意してください。
税務申告書には、以下のようなものがあります。
別表
決算書
勘定科目内訳明細書
電子申告であればメール詳細
法人事業概況説明書
これらは、融資を受ける際に必ず必要になる書類です。
借りられる決算書になっているでしょうか?
借りるための決算書対策(事前準備)が重要です。
試算表
試算表は直近のものを用意します。
決算経過から半年程度経っている場合には、途中経過のものが必須です。
試算表は、合計残高試算表と月次の試算表があると、銀行側は毎月の売上利益の流れが分かり、審査を行いやすくなります。
また、試算表の注意ポイントですが、現金(預金ではなく)や在庫、仮払金などの科目が前期決算と同じ金額で載っていないでしょうか?
通常、全く同じということはありません。
よって、試算表の信憑性を疑われる可能性があり、注意が必要です。
今後の計画
今後の計画については、売上推移を説明できる書類を用意します。
3年や5年、またはそれ以上の計画を銀行は望んではいません。
なぜなら、銀行は来月以降の返済が無事行える状態(経営状態)にあるかどうかだけ知りたいのです。
そのため、今期の着地や来期以降の見込みをどれだけ角度高く説明ができるのかが重要です。
主要取引先・主要仕入・外注先が分かるもの
申し込みの際は、取引先毎の取引シェアや回収条件について説明をします。
銀行は、主に決算書の中にある勘定科目内訳明細書に記載されている売掛先の中で上位5社(または相対的に取引金額の大きい先)について帝国データバンクなどで業況をチェックします。
取引が1社に集中していたり、経営上課題のある企業に売上や仕入先が集中していたりすると、それは当社としての経営課題として捉えられるのです。
また、回収サイトと支払いサイトのバランスが当社の必要運転資金であることから、融資金額の算定にも使われます。
融資に有用なエビデンス
融資申し込みの際は、融資に有用なエビデンスを用意することも重要なポイントです。
「〇〇社との取引が順調に拡大しているから、増加運転資金として融資を受けたい」といった場合、皆さんが融資をする立場だったら、その企業とどんな取引条件で行っているのか現物を見たいと思うでしょう。
皆さんが思うことは、銀行の人はもちろん思います。
自分が貸す側に立った時、欲しいだろうなと思う情報を準備しましょう。
私自身がお客様にそのように伝えると、審査の際にとても助かる書類が出てくることがあります。
一つ、盲点になる書類があるとするとメールです。
取引先と契約を結んでいない状態でも、進めなければならない融資もあると思います。
そんなときには、取引先との信憑性の高いメール文章を稟議につけて審査を回した経験もあります。
融資申し込みの相談はぜひ弊社へ
私たちはこういった点を意識してお客様と資料整理を行い、銀行との融資に望んでいます。
今回紹介したのは、あくまでも基本的な書類です。
お客様によって、欲しい書類は異なります。
経営者の方々もお気づきの通り、個社別の事情が多々あります。
まずはご相談を頂き、作戦会議をさせて頂けると幸いです。
相談に関する「よくある質問」については、以下の記事に詳しく記載しています。
お問い合わせは、DMもしくは問い合わせフォームからお願い致します。
※氏名・社名・業種・Facebook URL・メールアドレスなどを添えてお問い合わせください。
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