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縁切りと縁結びの神様 金比羅様

京都にある安井金比羅宮に「縁切り」を祈祷してもらったのは何年も前のこと。
当時お付き合いしている人と別れたくてしかたなかった私は、彼に「別れましょう」という前に安井金比羅宮に縁切りをお願いした。

別れたいことを彼に直接伝えれば済む話なのだけれど、当時はモラハラ気質の彼のコントロール下に置かれており、直接伝えるには勇気が必要だった。日々彼の言動に振り回されていて、お付き合いに疲れてしまっていた私にそんな勇気は全く出てこず、ただ現状が変わることだけを願っていた。

そんなとき、Iから「縁切りの神様」の存在を聞いた。
※Iについては「強すぎる念は呪いになる」「土地を紐解いていく」を参照
私は、さっそく縁切りの神様に彼と円満に別れられることをお願いした。

自己中心的な彼に振り回されていた私は、「円満」なんて心境にはとてもなれない。口で言っても私の気持ちなどは理解されず、頭の良い彼に常に言い負かされていた。溜まりに溜まった不満や苛立ち、怒りなどがごちゃごちゃしていて、はやく彼から解放されたかった。

そんなとき、Iから「そんな心持では願いは届かない」と忠告を受けた。

人を呪わば穴二つ

彼から離れたいとは言いつつも、これまでのことから相手の不幸を願うような円満には程遠い気持ちをIには見透かされていた。

「縁切りを願うなら、彼と縁を結んでもらったことへの感謝をまず伝えて、今後彼がより幸せになること願うこと。彼との時間で学ばせてもらったことに感謝して、それぞれが新たな良縁に恵まれることを願うこと。恨みや憎しみ、利己のために祈ることは絶対にNG」

そんなことを言われた。
当時、京都まで参拝することはできなかったので、安井金比羅宮に連絡をして郵送で対応していただいたのだけれど、彼への感謝とそれぞれの幸せを願った手紙を送らせていただいた。

祈祷後、送られてきたのは白い御守だった。


彼と別れた後、お礼参りに安井金比羅宮に訪れた。
別れ際にはなんだかんだと揉めたけれど、それでも身構えてた割にはすんなりと別れることはできた。別れた後もしばらくは彼の生霊に苦しめられはしたのだけれど。

あれから何年経っただろう。

去年付き合いだした彼に、もらったのが「金比羅宮」の御守だった。
讃岐にある金比羅宮。出張の際に立ち寄って御守を買ってきてくれたのだという。

讃岐の金比羅宮は「縁結びの神様」ではないけれど、黄色い御守を彼からもらった時に「あぁ、この人なんだ」と数年越しに安井金比羅宮で結んでもらったご縁を感じた。




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