シンフォニックメタルに合う無料&安価なストリングス音源を考える

久しぶりのブログ更新です。子育てに加えて仕事の職場異動があり、その隙間時間で音楽制作をしていたらブログ更新するタイミングを逸してしまい…

今回ブログを更新しようと思ったきっかけは作曲が行き詰まってしまい、手持ちのストリングス音源を改めて見直すために比較音源を作ったので、備忘のためブログに載せようと思ったところです。
相変わらず安音源のみなのでお読みになる方は期待値低めでお願いします。

使用曲
今回音源比較するために使用する曲
NIGHTWISH-stargazers(イントロ部)

いかにもシンフォニックメタル!という楽曲。
イントロのストリングスはキーボード演奏で生音源ではないけど、今回の比較検証は原曲を忠実に再現するためではなくシンフォニックメタルに合うストリングス音源の比較なので悪しからず。

どうでも良いけど、この曲1998年のアルバムなのね。NIGHTWISHはそこまで好きってわけじゃないけどこの時代にこの曲を作れるのはすごい!今でこそ数多のシンフォニックメタルバンドがいて生ストリングスバリバリ使ってるけど、それらと全く見劣り(聞き劣り)しない。RhapsodyやDARK MOOREもそうだけど、限られたリソースの中で最大限シンフォニックを奏でるのはむしろ感服します。

前置きが長くなったけど音源比較に。
打ち込みは発声のタイミング調整のみでベロシティやダイナミクスなどの調整はせずベタ打ちです。比較にあたっては音の良さだけでなく打ち込みやすさなんかも書いていきます。(PC負荷は★が多い程負荷が少ない)

①spitfire-BBC symphonic orchestra discover(無料)

音質:★★★★
奏法:★★
打ち込みやすさ:★★★
PC負荷:★★★
トラック数:4
time:-50ms

【良い点】
・音にリアリティがあってstargazersがさらにシンフォニックになった
・楽器ごとに分けられるので1stと2nd violinが同じフレーズを弾いてもok
・奏法(アーティキュレーション)をキースイッチで変えられる

【イマイチな点】
・奏法が4種類(long、スピッカート、トレモロ、ピッチカート)しかない
・発声が遅くtime調整が必要。またlongは早いフレーズだと音が出きらず何を弾いてるかわからない
・楽器ごとに分かれてるのでトラック数がどうしても多くなりPC負荷がその分かかる

【総評】
通称BBCSOの無料版。フリーでこの音ができるのはすごいの一言。製品版(高いけど)はレガートも入っているので速いフレーズでも弾けると思う。製品版はラウンドロビンなのでstargazersのような同じ音の連打でもシンセぽくならなそう。PC負荷もそれなりのスペックなら問題ない。イマイチな点で挙げたものは製品版なら解消できそうです。

②cakewalk-SI STRINGS(無料、cakewalk付属音源)

音質:★★
奏法:★
打ち込みやすさ:★★★★★
PC負荷:★★★★★
トラック数:1
time:0ms

【良い点】
・midi入力のとおり鳴ってくれる
・奏法がないのでキースイッチなどを考えなくて良い

【イマイチな点】
・音がシンセぽい
・楽器の分けは一応あるが2ndviolinとコンバスがない

【総評】
生音源を求めるならイマイチですがプリセットもそれなりにあるし、サチュレーションで音を太くすれば90年代後半〜2000前半シンフォメタルのシンセストリングスとして使う分にはアリかも。


③spitfire-EPIC STRINGS(有料29$)

音質:★★★★★
奏法:★★★
打ち込みやすさ:★★★★★
PC負荷:★★★
トラック数:1
time:-50ms

【良い点】
・音が良い
・live奏法(short+long)が優秀
・トラックひとつで簡単に入力できる

【イマイチな点】
・奏法が少ない、レガートとトレモロが入っていないのは痛い
・live奏法ではレガートのようななめらかな演奏はできない、ダイナミクス調整である程度は可能だが簡単にはできない
・楽器ごとの選択できない
・キースイッチがない
・発声が遅くtime調整が必要

【総評】
有料だけど29$とまあ安め(期間限定クーポン時は50%オフ!)で良い音が出ます。さすがAlbion ONEの初期バージョンをベースにしたサウンドといったところ。
レガートやキースイッチがないのは痛いですが、live奏法が優秀であれこれ考えずにこれひとつで演奏できます。そのため奏法を★3としました。
今回のテストではlive奏法のみで作っていて、ストリングスのカクカクした感じはありますが、奏法の分け等もせず1トラックで完結しました。リアルタイム録音する方には良い音源だと思います。
楽器ごとの選択はできないですが、オーケストラで使いたければモノラル出力→パン振りすれば各楽器の配置も可能。2nd violinはソフト上でピッチを違和感ない程度いじれば1stとぶつからないようにもできます。
日本ではあまりレビューを見かけませんが個人的には良い音源だと思います。安いし(2回目)

④ MeldaProduction-PowerStrings(有料9$※イントロ価格)

音質:★★★
奏法:★★★★
打ち込みやすさ:★★★★★
PC負荷:★★
トラック数:2
time:0ms

【良い点】
・イントロ価格が安い
・奏法でレガートやstrong奏法が入っている
・キースイッチあり
・発音のタイミングが良い
・音を作り込めてシンセストリングスサウンドも作れる

【イマイチな点】
・イントロ価格終了後は79$と高め
・spitfireと比べると音がチープに感じる
・負荷が重め?(自分の低スペPCでは)

【総評】
イントロ価格が安かったので思わず買ってしまった音源。チープな音と書いてるけど、公式ではヒップホップやポップなどの速いパッセージにも対応とあるので、目指しているのはオーケストラ的ではないと思われます。
今回のテストでは出だしはスピッカート、バイオリンの速いフレーズはレガートを使ってます。反応が良いので速い曲なんかでは重宝しそうな音源かと思います。
あとはspitfireと違って音を加工できるのでシンセストリングスみたいな音も出せるようです。むしろそれがこの音源のウリなようです。(あまりいじってないのでわかりませんが…)
イントロセール9$なら満足な音源かな?ポップス向きと言われているspitfire chamber stringsが高くて買えない、という人には良いかも(まあ自分なんですが)

おまけPepto Audio-Black Metal Keys(無料)

フリーシンセのBlack Metal Keysで打ち込んだもの。名前はBlack Metalですが2000年前後のシンフォニックメタルぽい音が出せます。stargazersの原曲に一番近いのでは。この音の他にsonata arcticaぽいキラキラシンセも入っています。動作も軽いので手軽にキラキラできます。ちなみにプリセットが10個定度で音の作り込みはほとんどできません。


以上です。
また気が向いたら記事を書こうと思います。

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